※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

朝ごはん、きちんと食べてますか?きょうのQプラスリポートは、朝食を食べない子どもたちについてです。

朝食を食べないことにより力が出ない、また頭が働かずにイライラするなど数多くの弊害がありますがそれだけではなく、朝食は大切な家族団らんの場でもあり、それが失われつつあります。このような状況を打破しようと宜野湾市である取り組みを始めた主婦がいます。

名嘉真美奈子さん「おはようございます。よろしくお願いします」

名嘉真美奈子さん「ちょっと作っちゃいましょうね。テーブル出して」

宮城さん「おいしくなれって思います」

あたりが明るくなり、ようやく朝がやってきました。女性たちが準備していたある特別な場所のオープンの時間です!

男の子「おはようございます」

Qプラスリポート 朝ごはんが結ぶ"地域の絆"

子どもたちとお年寄りが一緒に朝ごはんを食べるこの食堂は、その名も「グッドモーニングカフェ」カフェといっても、場所は団地の集会所。

お年寄り「うわー面白い食べ方。おにぎりをパンで挟んでいただいています。これ元気の元だな~。初めて見た~」

去年11月の開店以来、週に1回、毎週月曜日に朝の1時間だけオープンし、子どもは無料、大人も100円で利用することができます。

Qプラスリポート 朝ごはんが結ぶ"地域の絆"

このカフェの目的は2つあります。1つ目は、子どもたちに朝食を食べる習慣を定着させること。2つ目は、お年寄りの孤独を解消すること。

カフェを作った名嘉真美奈子さん。49歳。きっかけは、小学3年の長男が通う学校でのボランティアでした。

名嘉真美奈子さん「朝読み聞かせに行ったり、学校に入る中で、朝から元気がなかったり、いら立ってる子もいたので、まず朝ごはん」

Qプラスリポート 朝ごはんが結ぶ"地域の絆"

県の調査によりますと、朝食の欠食率は、小学校でおよそ13パーセント、中学校では18パーセント。高校ではさらに上昇し、23パーセントもの子どもが朝食を食べていません。

名嘉真美奈子さん「漠然と『食べてないんだったらお昼まで持たないよな』と思っておにぎりを届けたいなと思った」

男の子「朝早いうちから作ってくれてありがとう」

3歳児「おいしかったです!」

名嘉真さんは当初、このカフェを子どもだけを対象に開こうと考えていました。

名嘉真美奈子さん「大城会長と出会いまして、会長が『やるんであれば、全世代の応援にならないと意味がないと思う』とおっしゃてくださった」

大城自治会長「大人の孤食というのもかなりあるんではないかというところをずっと感じていた」

Qプラスリポート 朝ごはんが結ぶ"地域の絆"

大謝名団地の自治会長、大城周子さん。地域内でのお年寄りの孤独を不安に感じていました。

大城自治会長「私たちはちょっと特殊な地域なんですよ。団地なんですけれども、母子家庭・父子家庭の方たちが多くてですね、子どもさんたちが就職などで家を出ていくと、お父さん、お母さん必ずどちらかが1人になってしまう」

大城会長は名嘉真さんに光熱費だけの負担で集会所を貸し出すことを決めました。

外間久子さん「楽しい。月曜日が3回あればいいと思う。月曜日になるのが待ち遠しい」

与那覇アキさん「私の子どもは大和にいましてね、なかなか孫たちにも会えないから、ここに来る子どもたちがとても可愛くて、もう生きがいなんです」

子どもの貧困問題が注目され、久しい今日。貧困家庭の子どもに食事を提供する活動は各地で行われています。しかし名嘉真さんは、グッドモーニングカフェを貧困の子どもだけに絞った”支援”ではなく、すべての子どもへの”応援”だと位置づけます。

Qプラスリポート 朝ごはんが結ぶ"地域の絆"

名嘉真美奈子さん「何かをやってあげてるじゃなくて、マラソンで言えば、走っている人にお水あげたり、おにぎりあげたりとかするおばあちゃんとか、給水ポイントとかあるじゃないですか。上げる側もどこのだれかわからないけど、応援したいからする。上から目線じゃなくて、みんな支え合って、かかわりあってっていう地域を個人的に目指しています」

無縁社会と呼ばれ、隣に住んでいる人の顔さえわからないという人も多い今日。元気の源である朝ごはんが、地域で人と人とをつなぐ”絆の源”にもなっています。

名嘉真美奈子さん「また来週もあるからね。来週もおいでね。行ってらっしゃい」

今後もぜひ継続していってほしいですね。ここまでQプラスリポートでした。