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宮古島の神歌を歌う女性の世界を描いたドキュメンタリー映画がスイスのロカルノ国際映画祭で批評家週間賞などを受賞しました。その全国公開を前に、5日に那覇市内で試写会が行われました。

生きることと神への願いと唄うことは同じこと。この映画に登場する宮古島の「古謡」は、聞き慣れた沖縄民謡とは違う肌触りの御嶽の周辺でのみ歌い継がれてきた歌です。

監督は「歌が産まれる原点を探る」という大きなテーマを持って撮影に臨んだそうです。

大西監督は「直接的に神さまに繋がっている感覚は沖縄も強いと思うけど、宮古は特に強い。それが顕著。宮古ってなんだと聞かれたら『ウタキだ』としかぼくは答えられないんですけど。人間が根源的に持っていたもの、人間が長居歴にのなかで灯し続けてきたもの。それにもう一度、この島で立ち会えた。それは大きな事」と話します。

滞在しながら1年かけて撮影した歌の数々は、村のつながりや信仰が薄れると共に消えていく運命。しかし、そこには海外の観客をも捕えて放さない深い郷愁と生命力がありました。

「スケッチ・オブ・ミャーク」の公開は10月からです。