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北谷町2遺体発見 四軍調整官が謝罪

沖縄にいるアメリカ軍人の飲酒の規制や外出時間など勤務時間外の行動指針となるリバティー制度を緩和したことに問題があったのではないか。在沖アメリカ軍トップの四軍調整官に玉城知事が指摘しました。

13日、北谷町のアパートでアメリカ海軍兵と日本人女性の遺体が見つかった事件で県が抗議しました。

玉城知事「3年前に米軍属による女性の殺人事件が起こりまだ記憶に新しい中でこのような事件が起き、県民の尊い命が失われたことは大変遺憾であり激しい怒りを覚えます」

スミス四軍調整官「知事そして県民の皆様に対し女性に対する犯罪が起きたことについて心から謝罪を申し上げる」

4月15日、県庁で玉城知事に謝罪したのは在沖アメリカ軍トップのスミス四軍調整官でした。謝罪することとなったのは13日に起きた事件でした。13日午前、北谷町桑江のアパートの1室でこの部屋に住む日本人女性(44)と女性の交際相手でアメリカ海兵隊所属の海軍兵(32)の男性がベッドの上で血を流して死亡しているのが発見されたのです。

警察の司法解剖の結果、女性の首には複数の刺し傷のほか、手には抵抗した際についたとみられる傷があり、県警は「女性に対し強い殺意があったとみられる」と発表。男性が女性を殺害し、その後自殺した可能性が高いとみて捜査を進めています。2人の間には以前から交際をめぐってトラブルがあったこともわかりました。

県警によると、1月下旬、アメリカ軍の憲兵隊から沖縄署に、今回死亡した2人について男女間のトラブルがあると情報提供がありました。沖縄署が家庭を訪れ話を聞くと、海軍兵とのトラブルの中でわいせつ行為などがあったことから、女性を保護対象と指定。その後被害届を出すよう促しましたが、女性は「アメリカ軍の憲兵に対応してもらっている」と断ったといいます。

事件を受け、15日朝、北谷町の野国町長は沖縄防衛局を訪れ抗議しました。

野国昌春町長「悲しい事件、町民日本人が被害者ということでこういう殺人事件が発生したことは極めて遺憾ですし(事件の)解明と、この軍人がリバティ制度のもと基地の中に帰るべき人なのか、基地の外で生活しているのかどうかについてもはっきりさせてほしいと伝えた」

また、午後には県が外務省や防衛局、在沖アメリカ総領事と在沖アメリカ軍に対し強く抗議し、実効性のある抜本的な対策を求めています。静かな住宅街に起きた凄惨な事件。なぜ事件は起きたのか、事件の解明が急がれます。