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夏の高校野球沖縄大会はベスト8をかけた3回戦が行われています。今大会のシード校の戦いを中心に見ていきます!

ベスト8をかけ熱戦が展開された3回戦。第1シード・具志川商業のスタンドから試合を見守るのは山城来(やましろ・らい)マネージャー。生まれつき脳性まひのある山城君は小さい頃から野球が好きだったものの高校入学当初、野球部には入っていませんでした。その時、声をかけてくれたのは現在のレギュラーキャッチャー比嘉力太。

山城来マネージャー「(1年生の時に)パソコンの授業で隣同士になって野球の話で盛り上がって」

高校野球沖縄大会 ベスト8かけたシード校の戦い

比嘉力太選手「自分としてはこんなに野球が好きだったら自分も一緒にやりたいし入ってくれることで絶対チームの向上にもつながると思ったし入ったときは本当に喜びました」

プレーこそできない山城君ですがこれまで対戦相手の分析などでチームに貢献してきました。

山城来マネージャー「チーム一丸となって優勝を目指していきたい」

きのうは春ベスト4の沖縄工業との対戦。山城君は攻守両面での分析結果をナインに伝えていました

山城来マネージャー「相手ピッチャーはピンチの時にインコースが多くなるということを伝えました(沖工打線で注意するのは)2番打者とか4・5番打者です」

回表、具志川商業は沖縄工業の先発投手の立ち上がりを攻め3本のヒットを集めましたが好守備に阻まれ、得点は1点どまり。そのウラ、すぐさま同点のピンチを背負うと打席には注意すべき打者にあげていた4番。

比嘉力太選手「来の助言も受けつつピッチャーにしっかりサインを出すことができたかなと思います」

高校野球沖縄大会 ベスト8かけたシード校の戦い

ここは4番を抑え、ピンチを脱すると、3回、具商はこの回先頭の3番・島袋大地。練習試合も含め自身初のホームラン!これで流れを引き寄せた具商がこの回、さらに2ランスクイズなどでリードを広げます。

対する沖縄工業は、3回途中からエースの上原紳之祐がマウンドへ。流れを引き寄せかけていた具商でしたが上原に4回5回と3人で攻撃を抑え込まれます。

すると5回、ランナーを得点圏に背負い、沖工2番・野原一輝(いづき)注意すべきバッターにタイムリーを浴びてしまい1点を返されます。春のベスト4がじわりと迫ってくる中、突き放したい具商は後半6回。2アウトながら満塁のチャンスを作り、ここで打席には2番・大城勢武太。

大城勢武太選手「(沖工)2人目の上原はストレートの勢いは強いけど振り負けないようにしっかり狙っていってと(山城が)LINEのグループで送ってくれていたので」

山城君の助言通り、インコースの直球を狙い打ったタイムリーで再び流れを引き戻すと、7回には一挙4得点をあげ一気に突き放しコールド勝利。頼もしいマネージャーとともに具商がベスト8進出を果たしました。(6年ぶり3度目のベスト8)

マネージャー山城 来君(試合後)「まずは県制覇なので、そこに貢献できるように自分も分析を頑張っていきたいなと思いました」

高校野球沖縄大会 ベスト8かけたシード校の戦い

続く第2試合には第2シード・興南が登場。打線の先頭に立つ1番バッターを任されるのはこの春入学したばかりの1年生・仲程雄海(おうか)1回、いきなりファースト強襲の2ベースを放つと2回にはタイムリー2ベース!3回には犠牲フライと、上級生にまったく引けをとらないプレーでチームに貢献。興南は仲程の活躍もあり3回までに10得点。

投げては4回からエースの山城京平が今大会初登板!

山城京平選手「少し緊張する部分はあったんですけど、そこを払うように投げられたのは良いとこかなと思います」

高校野球沖縄大会 ベスト8かけたシード校の戦い

山城はこのイニングを圧巻の三者連続三振で八重山打線を封じ込めると、続く5回はランナーを3塁に背負いますがピンチでギアをあげ、ここも三振。ルーキーとエースの活躍が光った興南が準々決勝進出です(2年ぶり35度目のベスト8)

仲程雄海選手(1年生)「この夏は自分の結果にこだわるのでなく、どうやったらチームが勝てるかを考えてプレーしていきたいです」

高校野球沖縄大会 ベスト8かけたシード校の戦い

沖縄尚学対那覇の3回戦は雨による順延できょう行われました。序盤から毎回ランナーを出したのは沖尚先制のチャンスをつくりますが、対する那覇は守備陣が奮起。流れを渡しません。それでも沖尚は3回2アウト2塁でバッターは3番長濱、センターの頭を越えるタイムリー2ベースで1点を奪います。

その沖尚の先発は公式戦初登板の背番号10美里が堂々のマウンドさばき。フォアボールや振り逃げでランナーを背負う場面もありましたが、ヒットは許さず無失点で切り抜けていきます。

ピッチャーの奮闘に、試合後半、打線も応えました。7回からの3イニングで8安打7得点。試合を決定づけました。そしてマウンドの美里は、大量援護の後も集中。9回を完投して、見事ノーヒットノーランを達成。ベスト8入りしたチームに勢いをつけました。

沖縄尚学ノーヒットノーラン達成 美里大雅投手「(仲間から)ヒットがないよと言われて最後はもう頑張って行ってこいと言われ力が入った(きょうの)これだけにならず気持ちを切り替えてやっていきたい」

高校野球沖縄大会 ベスト8かけたシード校の戦い

3回戦のもう1試合、沖縄水産対豊見城は雨のため明日に再順延となりました。準々決勝はあさって14日に行われる予定です。