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那覇市内で66人が結核に感染する集団感染が確認され、那覇市は緊急会見を開きました。感染拡大の恐れはないということです。

那覇市によりますと結核の集団感染が確認されたのは那覇市内の小学校で、この学校に通う男子児童が発熱と咳で2012年6月から病院に通院、2013年の2月に結核と診断されたということです。

詳しい検査でこの児童は多くの結核菌を持つ排菌患者だったことから児童と接触があったとみられる家族や同じ学年の児童、教職員に対して健康診断や血液検査を実施、その結果5人が発病61人が感染していました。

国立沖縄病院呼吸器内科の大湾勤子医師は「BCGで予防接種をしていますが菌量が多く曝露(吸い込み)感染した場合には発病することがあります」と話します。

結核は、人から人に飛沫感染します。感染した人の咳やくしゃみによって菌がまき散らされ、周りの人がこれを吸い込んで肺に到達すると感染する確率が非常に高くなります。そして気を付けなければならないのは、感染しても発病しないケースがあるため、自分が結核だと気付かずに周りの人に移してしまうことです。

県内では2012年7月本島中部に住む30代の妊婦が結核に感染し死亡、また、2013年1月にも北部で集団感染を確認、2012年度は県内で303人の患者が報告されています。

国立沖縄病院呼吸器内科の大湾勤子医師は「世界の中でまだ結核の中蔓延国で決して珍しい病気ではない。長引く咳は大人も子どもも気にしてレントゲンを撮ってもらった方がいいかもしれません。」と話します。

この男子児童はすでに回復し退院していますが、那覇市保健所では診断が遅れたことと、感染率が高いことから来週にもこの児童が通う学校の全校児童に対して健康診断を行なう予定です。

ここで、こんな症状があったらという結核の症状をいくつか上げてみました。結核の初期症状はふつうの風邪とよく似てますが 「1」2週間以上、咳が続く「2」長引く微熱「3」血の混じった痰が出るなどの症状がいつまでも続いてなかなか治らなかったら早めに医療機関を受診してください。

結核は今は投薬で治る病気です。那覇市ではこの66人の感染者からは感染しない、拡大の恐れはないと話しています。那覇市では今後教育活動に支障が出ないよう市内の町中学校の教職員に対して結核についての正しい理解を求めることにしています。