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中村キャスター ロナルド・レーガンに乗船

こちらは神奈川県の横須賀基地を拠点とするアメリカ海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」です。5月に横須賀を出港して先月は日米韓による合同訓練に参加、これに合わせるように繰り返された北朝鮮のミサイル発射を受けて日本海でも活動を展開しました。

そして先週、沖縄本島の南およそ300キロの海上を航行、その様子が沖縄のメディアに公開され私がひとりで取材してきました。

ロナルド・レーガンには嘉手納基地から輸送機でおよそ1時間半かけて向かいます。「C2グレイハウンド」という輸送機で実は1960年代から運用されている非常に古い機体です。機内の塗装ははげていたり至るところが補修されていました。

何より油の匂いが充満していて参加者は15人ほどでしたが、全員が緊張していたと思います。特に私たちをそうさせたのが空母への着艦です。機体の速度を時速200キロからわずか2秒で停止させると聞かされ、実際に体が座席に押し付けられる強い衝撃を受けながら空母に降り立ちました。

中村キャスター ロナルド・レーガンに乗船

到着して通されたのが「ゲストルーム」です。アメリカの第40代大統領ロナルド・レーガンの妻ナンシー夫人が家具や調度品などホワイトハウスにあるレッドルームとよく似た部屋に仕上げたそうです。

大統領が実際に使っていた机や椅子が置かれ、甲板で夜遅くまで繰り返される飛行訓練の様子を映すモニターもありました。

そして艦内の急な階段を上って辿り着いたのが甲板です。

ここではFA-18戦闘攻撃機など90の艦載機が絶えず発着訓練を繰り返していて常に轟音が響いています。

飛び立った機体は上空を旋回した後、甲板に張られたアレスティングワイヤーという金属ロープを機体のフックに引っかけて停まります。衝撃でロープからは時に火花が散っていてこれがわずか数十メートル先で何度も行われています。海軍兵の間では「空母は世界一危険な職場」と言われているそうです。

こちらは操舵室です。ここにいた時間はとても短くてたくさん並んでいたメーターが何を示すものなのかはよく分かりませんでしたが、20代前半の若い隊員が任務にあたっていました。特に女性が多くアメリカ海軍によりますと空母でも女性の進出が進んでいるそうです。

4600人の海軍兵を乗せ沖縄近海を航行したロナルド・レーガン。司令官は次のように述べています。

アメリカ海軍 第5空母打撃軍マイケル・ドネリー司令官「この地域の運用では中国の動きが活発化していることが気になっている」「ただ日常的なオペレーションを行うことでこれをモニターしている」「我々は米軍単独ではなく同盟国などと運用を行うことで何かあった時にはすぐに対応できる力を磨き続けている」「戦力に目が行きがちだが外交を通じて互いの利益を追求し紛争を抑えていくのがアメリカの基本である」

「中国」の名前を出した上で「アメリカは武力ではなくあくまで平和的な解決を一番に考えている」と話したわけですが、専門家はある懸念を示しています。

沖縄国際大学・前泊博盛教授「今沖縄近海でも去年から非常に激しい軍事演習が行われている。演習を行うというのは敵に対する恫喝・威嚇につながる。恫喝したり威嚇する政治であればそれに対して反感を買う、そしてうまくいっていたものもうまくいかなくなる」

「今中国政府としては我々は敵ではないと言いながらも、こういう動きに対しては即座に反応する力に対しては力でというような発言が出てくるところもある」「こういったことがこれまではなかったのになぜ出てくるようになったのかこの辺りを注目する必要があると思う」

中村キャスター ロナルド・レーガンに乗船

さらに前泊教授は今回沖縄のマスコミに空母を公開したアメリカの狙いについて「沖縄で空母を運用することへの反対運動や警戒感が高まることにアメリカが警戒したからではないか」と話しています。

武力でにらみ合う形がエスカレートすることはないのか?そして外交はどうなっているのか?様々な疑問の中で行われた空母の視察でしたが、改めてその役割や存在について引き続き考えていきたいと思います。