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承認撤回の回復を求め県が国を提訴

辺野古新基地建設に向けた土砂投入が続く中、県は工事を阻止しようと22日午後国を相手に新たな裁判を起こしました。

午後4時過ぎ、裁判所に訴状を提出する県側の弁護士。国が無効にした埋め立て承認撤回の効力の回復を求めて提訴しました。

埋め立て承認の撤回を巡っては国と地方の争いを仲裁する第三者機関に県が審査を申し出ていましたが2月に却下されたため提訴に踏み切ったものです。

玉城知事が国を相手に裁判を起こすのは今回が初めてですが翁長知事の代から数えると6回目。辺野古をめぐる法廷闘争は、泥沼化しています。

提訴で今後どうなる?前泊教授に聞く

ここからは石橋記者とお伝えします。石橋さん、県は先日、別の裁判で上告を取り下げるとしたばかりですよね。そしてきょうは新たな裁判を提訴。一体どういうことなんでしょうか。

石橋記者「上告を取り下げた裁判は国が岩礁破砕の許可を得ずに工事を進めようとしたのは違法だと訴えたものです。結果は、1審、2審ともに県の敗訴で上告しても厳しい判断しかのぞめないと見通されていました。」「一方、今回、提訴した裁判は県が「埋め立て承認を撤回したことについて」正当性を訴えるもので、県としては辺野古の埋め立てを止めるためにもその前提となる承認を撤回することは絶対に譲れないとみています。」

何だかいくつもの訴訟が同時進行で行われていてちょっとわかりにくいのですが。

石橋記者「そうなんです。辺野古の埋め立て承認をめぐる県と国の法廷闘争はこれで6回目なんです。まさに泥沼化していると言えます。現状について、沖縄国際大学の前泊博盛教授に話を聞きました。」

「25日にも始まる 別の場所の埋め立て」

沖縄国際大学・前泊博盛教授「民主主義に対する冒とくだと思いますね。示された民意にしっかり従うというのが民主主義国家であってそれから主権者として示した結果をですね、やはり、尊重されなければ、この国というのはどういう国だろうというふうに、外から見てても、おかしな国に映ってると思いますね」

提訴で今後どうなる?前泊教授に聞く

「4度目の会談の意義 玉城知事×安倍総理」

沖縄国際大学・前泊博盛教授「結果は何もなかったということですから」「交渉するためのカードがないままに、乗り込んでしまう交渉に乗り込んでいったというそういう印象を持ちますね」

「2つの裁判で 〝取り下げ〟と〝提訴〟」

沖縄国際大学・前泊博盛教授「矛盾している、ダブルスタンダードのような気がします。1つの裁判は譲歩するけど、1つの裁判は強行するというやっぱり、両方ですね、毅然として裁判をやっていく沖縄県が持てる数少ないカードですからこのカードをしっかり使わなきゃいけないのに一方は政治的に譲歩する、で、一方は強行するこういうことではだめだと思いますね」「筋を通してしっかりと国のやり方がおかしい所についてはしっかりと是正を求めていくという、負けようが何しようがやっぱり、これが正しいんだということを司法の場で訴えていくこれが基本姿勢であってほしいと思いますね」

提訴で今後どうなる?前泊教授に聞く

石橋さん、今後はどうなるんですか?

石橋記者「はい25日には、これまで手を付けていなかった別の工区で埋め立ても始まる見通しです。玉城県政としてはあらゆる手を使って工事を止めたいと必死な状況です。」

25日月曜日の様子も詳しくお伝えします。以上石橋記者でした。