シリーズ「コロナと闘う」です。イベントなどの延期や中止が相次ぎ県内の芸能関係者は苦境に立たされています。こうした中、歌の力で元気を届けようと取り組む男性を取材しました。

沖縄県芸能関連協議会 玉城節子 副会長「沖縄の文化芸能を衰退から守るためにも、ぜひとも力強いサポートをお願いいたします。」

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、予定されていたイベントは相次いで中止。県内の芸能関係者たちは苦しい状況に置かれています。こちらは、沖芸連が、県内で活動する芸能・舞台芸術関係者など273人を対象に行った緊急アンケート。それによると今年2月~4月に予定されていたイベントや公演は9割が延期、または中止に・・・

コロナと闘う オペラ歌手

出演料や機材代が支払われないため、収入にも大きな影響がでました。結局、延期や中止が特に多かった3月は平均でおよそ26万円の減収が見込まれる結果となりました。

アンケートにはこんな声も・・・「準備で既にかかった費用が、中止により自己負担になっている」「家賃も光熱費も税金も払えない」「県が支えてくれないと将来的に沖縄の音楽文化は終わります」経験したことのない事態に頭を抱えるひとたち。しかし、そんな今こそ、歌で元気を届けられないかと取り組みを始めた男性がいます。

県内外でオペラ歌手として活動する喜納響さん。普段は音楽教室で声楽などの講師をしています。しかし、その音楽教室も自粛期間中は休止となり、出演が決まっていたコンサートにも影響が・・・

喜納響さん「僕の予定としては年内はもうコンサート関係の話は全部なくなっているので」「(収入は)3分の1は確実に減ってくるかなという感じですね。」「ほとんど演奏しかやってないっていう人たちは本当にこれが限りなくゼロに近づいてきちゃうので、やっぱその辺はもう大変になってきますね。」

いつになったら日常が戻ってくるのか先が見えない中、喜納さんにある思いが芽生えました。

喜納響さん「全体的にマイナスな雰囲気のままいっちゃうともう病んできちゃうなっていう思いもあったので面白いものを見てもらって、コロナだけじゃないんだ。世界って。というのを皆さんに思い出してもらいたい」

コロナと闘う オペラ歌手

そこで喜納さんが始めたのは、歌の動画制作。室内で撮影を重ね、自身で編集してSNSに投稿しています。

喜納響さん「僕が思ってる以上に歌とかで勇気をもらったり、元気になるっていう人たちはいっぱいいて、そういう思いにはできる限り応えていきたい」しかし、歌うこと、特に大勢が集まって楽しむ「合唱」は「密」になってしまうということで4月、全日本合唱連盟は、練習をしないよう呼び掛けました。現在も慎重な判断が求められています。

喜納響さん「根本的には呼吸器官が強くなる」00:10:16,950 「体にはいいことなんだけど、今はやっちゃダメだって言われてるってところが、なんかもう地団駄を踏むような気持ちになっていますね。」

どうにかして密にならずにみんなで合唱を楽しむ方法はないか・・・そこで思いついたのが、「リモート合唱」でした。喜納さんの呼びかけによって県内で活動する声楽家など21人が参加。優雅な歌声を響かせ、多くの反響を呼びました。

さらに、新しいアイデアも・・・

喜納響さん「このリモート合唱の輪を声楽家だけだったところからちょっと広げて、沖縄全体から集めたいなと思っています。」

コロナと闘う オペラ歌手

プロアマ問わず、みんなの歌の動画をホームページ上で集め、より大きな規模でリモート合唱をしようと企画しているのです。

喜納響さん「歌っていくと息も深く吸えるので元気になってくるんですよね。気持ちも上がってくるので、難しいけど、それができたときうまく歌えたときの喜びもあるので、ぜひ皆さんに体験していただきたいなと思っています。」

歌でみんなを元気にしたい。1人のオペラ歌手の思いは多くの人に笑いや癒しを届けています。

沖芸連では給付金などに関する相談窓口を設置しています。リモート合唱に興味がある方は「沖縄リモート合唱団」のホームページをご覧ください。