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出産内祝いなどに添えられる「命名札」。おじいちゃんおばあちゃんの家にいくと台所の壁にずらっと貼ってあったりしますよね。しかし、もらったあと、みなさんはどうしていますか?

男性「数が増えてくると、どうしようかなと思って」

男性「引っ越しのタイミングで、捨ててはいなくて、しまってはいると思うんですけど」

赤ちゃんの誕生の喜びや感謝の気持ちを込めた「命名札」。かつては全国各地にみられましたが、いま、その風習が色濃く残っているのは、沖縄などごく一部となりました。

しかし、もらったあと、保管せずに捨ててしまっている人も多くいるのではないでしょうか?そんな命名札を守りたいと立ち上がったのは浦添市出身で、現在は東京で働く宮平安春(みやひら やすはる)さんです。

子どもの誕生祝う命名札 大切に保管して 命名BOOKS完成

宮平安春さん「せっかくこんなに素敵なのにもったいない。僕が小さいときに感じた、おじいちゃんの家にあった命名札の感じとかを体験できないんだ、うちの娘はと思ったときに、大切にしてきたのに、これがなくなるのがすごく寂しい」

そこで、宮平さんは命名札を大切に保管できる専用のアルバムを作ることを決意。クラウドファンディングで資金を集め、東京で協力してくれる企業も見つけました。しかし・・・制作は一筋縄ではいきませんでした。

宮平安春さん「設計から全部なので30紐一個とっても、一日中歩いて紐屋さんに、すみません紐ないですか~?っていうところから」

あたたかいイメージに合うパーツを探すため100社以上に問い合わせ、地道に作業する日々が続きました。

子どもの誕生祝う命名札 大切に保管して 命名BOOKS完成

そして制作開始から10カ月、試行錯誤を重ねて作り上げたのがこちら。その名も「命名BOOKS」。

宮平安春さん「やっぱりうれしいですね。東京でできあがったものを空港に持ってきたときに、沖縄に入ったんだって思いました」

表紙は鶴と亀が描かれた縁起の良いデザイン。沖縄らしさも感じます。また、命名札を差し込む台紙には月桃紙を使用しました。

宮平安春さん「ムーチーの葉っぱみたいに厄除けでちゃんと命名札を包んでっていうのをこだわりたいなと」

この日、宮平さんが訪れたのは、国頭村。

宮平さん「自信を持って行ってきたいと思います」

国頭村では、新年度から赤ちゃんが生まれた家庭へのプレゼントとして琉球松の積み木か、この命名BOOKSが贈られることになりました。さっそく村長と一緒にデザインの最終確認です。

子どもの誕生祝う命名札 大切に保管して 命名BOOKS完成

宮城久和 国頭村長「うちにもね、たくさん命名札があるんですよ。ペタペタ貼ってる。これを1冊のアルバムに保存できる、劣化もしないしね。いいアイディア」

宮平安春さん「国頭村の特産物といいますか、特徴のあるものをロゴデザインにして、琉球松とかヤンバルクイナとか」

宮城久和 国頭村長「生まれた地に誇りを持つ、そんな気持ちを醸成していく。それを一緒にできることをうれしく思う。国頭は3子が普通、4子5子もいますので、これだけだと毎年同じになるんで、どっちか選んでね。これを機会に、人口が増えるといいね。」

宮平さんが東京に出て15年。しかし、故郷への思いは年々深くなったといいます。

子どもの誕生祝う命名札 大切に保管して 命名BOOKS完成

宮平安春さん「自分が生まれた土地とか育んできた場所への愛着を大事にしていける。名前も小さなことを大切にすることで、自分も大切にできるのかな。多分、自分自身が一番欲しいんだと思います。お父さんのさ、沖縄ってさ、っていう話しを、こういうのを手にしたいんだと思います。これは友達の名前でさ、この苗字聞いたことないでしょ、これは具志堅(ぐしけん)って読むんだよとか、そういう話しを自分がしたいんだと思います」

故郷を思う気持ちや、子どもを思う気持ちが込められた命名BOOKS。温かい心を受け継いでいきます。

命名BOOKS3冊をQプラスをご覧の皆さまにプレゼントします。Qごろ~のイラスト入りですよ!QABのウェブサイトからご応募ください。(応募締め切り12日)https://www.qab.co.jp/information/qplus200305/