Qプラスリポートです。サトウキビの搾りかすを、再利用し、若者から大人まで、大人気のファッションに生かそうという取り組みが行われています。どんなものができあがったのでしょうか。

風にそよぐサトウキビ。沖縄の基幹作物の一つで、砂糖や酒、飼料など、様々なものが作られます。こちらはおよそ二十数年前に、豊見城市で、地域活性化ブランドとして開発されたウージ染め。サトウキビの葉や穂を使い、生地などを染めるもので、自然な風合いが人気です。

しかし、それとは違った手法で、新たに生み出されたの商品が今、話題となっています。それが、サトウキビのジーンズ!

サトウキビからジーンズ

さとうきび創生ラボ・富井岳さん「やはり副産物、(搾りかすとして)廃棄される可能性があるものに、新しい価値をプラスすることが出来れば、よりサトウキビの価値の、幅を広げられるのかなということでバガス(サトウキビの搾りかす)に注目しました。」

サトウキビの搾りかすであるバガスを再利用し付加価値を加えて新たな製品を生み出そうという取り組み。そこには、沖縄独特の、大切なものを守ろうという思いがありました。

さとうきび創生ラボ・富井岳さん「元々、沖縄県内の方とお話をする機会が非常に多い中で、皆さん、サトウキビがある風景と言うのが非常に沖縄の原風景であると。一方で、作付面積はどんどん減っていたりとか、農家数も減っていたりとか、やっぱり農家の数が減っていくと言うことは、結局サトウキビの風景もどんどん減っていくんじゃないかと。サトウキビ産業に対して、新しい価値を作れないかというところで注目したのが、ジーンズになります」

こうして富井さんを含めた、県内外の若手起業家7人が、さとうき創生ラボを立ち上げました。しかし当初は、搾りかすの糸など作ってくれる工場を探し、全国を飛び回ったと話します。

さとうきび創生ラボ・富井岳さん「バガス(サトウキビの搾りかす)の糸を、ジーンズ、デニム生地にしたいと説明させてもらうことからスタートで。それではやってみましょうと言っていただける所を探すまでがすごく大変でしたね」

サトウキビの搾りかす、バガスを再利用してジーンズとして製品化するまではこの様な工程になります。まず、搾りかすを粉末にし、その粉末で和紙を作ります。その和紙を割いて、糸をとり、綿の糸と一緒にデニム地を織ります。

サトウキビからジーンズ

さとうきび創生ラボ・富井岳さん「このデニム生地はですね、沖縄県内の職人さんの手によってアイテムごとに製品化されてまして。各職人さんの持っていらっしゃる技術とか、あとは持ち味というのを生かしていただいた製粉に、形にしてもらっています」

出来上がった商品がこちら。見た目には、普段私たちが目にするデニムと変わりない様に見えますが。

船越記者は「こちらのジーンズはさとうきびから出来たジーンズです。生地は和紙と綿で出来ていて、さらさらした肌触りになっています」と話していました。

さとうきび創生ラボ・富井岳さん「和紙の糸を使っているので、綿と和紙が大体半々ぐらいの比率のデニム生地になるんですね。研究の中で、消臭効果もあると、それがサトウキビのリグニンという成分に由来するみたいなんですけれども、そういった機能的な部分も通常の綿100パーセントのジーンズと少し異なっているところかなと思います」

富井さんらが今後、目ざすものとは。

サトウキビからジーンズ

さとうきび創生ラボ・富井岳さん「我々さとうきび創生ラボとしては、最終的なゴールはやはりさとうきびの原風景を守りたいというところになりますので、このデニム生地を通して農家さんたちへの支援というのが、何かしら形に出来たら良いかなと思っています。このデニム生地を使ったユニホームを作るですとか、自分たちにできることを最大限行って、沖縄のサトウキビをうまく守っていく取り組みに従事できればいいかなと考えてます。」