Qプラスリポートです。若い世代にもっと宇宙を身近に感じてほしいとあるコンテストが行われました。

宇宙に行くために使うのは、なんと「風船」です。

明け方の空へ、ぐんぐんのぼっていく風船。目指すのは、宇宙の入り口、成層圏です。宮古島の北西1.5kmにある池間島で行われたのは、スペースバルーンコンテスト。風船には箱が取り付けられ、その中で様々な実験がおこなわれます。

開催したのは、岩谷技研。社長の岩谷さんは学生時代から独自の手法で宇宙の撮影に挑戦してきました。

岩谷技研 岩谷圭介社長「誰でも安全に、宇宙に触れられる機会を作りたいというのは兼ねてから思っていて、ようやく実現に運ぶことができた。」

今回は県内外から7チームが宮古島に集結。全国各地で風船の打ち上げを試した岩谷さんは、宮古島が一番の場所だといいます。

宮古島スペースバルーンコンテスト

岩谷技研 岩谷圭介社長「宮古島は上の空気がすごく安定しているんです。日本中、そういう場所はほとんどないので。」「宇宙に一番近い島なんだということですね。」

県内から参加したのは沖縄高専と宮古工業高校。沖縄高専の実験ミッションは、機体にセンサーを付け、どんな姿勢で飛んでいるのかデータを取り、CGアニメーションで再現しようというもの。

しかし・・・。比嘉風さん「どっかで切れてる!異常に少ない!取れてる(データの)量が。」

機体のセンサーが不具合を起こしていました。リーダー 伊佐龍拓さん「集合時間の15分前までずっと格闘してて、これで動く、ってことだったんですけど、残念な結果になってしまった。」

一方、宮古工業チームはというと・・・なんだか楽しげな雰囲気です。

宮古島で開催されたスペースバルーンコンテスト。地元からは宮古工業高校が参加します。宮古工業高校 砂川龍也さん「これが宇宙にいったら、もう感動で。失敗しても成功しても悔いの残らないようなバルーンコンテストになると思います。」

そんな宮古工業チームの機体を見てみると、気になるものが。。なぜかカメラの前にメンバーの写真が貼られています。後方には尾翼らしきものも・・・。

岩谷さん「風でいろんな方向を向いたりしないように、風よけとして付けたんでしょうね。こういうのはつけたことないので、すごく面白い。コンテスト楽しんでやってますね。」

午前7時。宮古工業チームの打ち上げ時間が迫ります。「まだ?今20分です!」「OK」「まって、押すな押すな」「(手がぎこちない)焦るなよ、あはは」「手が震えてる」「あ~ぶつけるなよ!!こっちきてこっち」高まる緊張。いよいよ、打ち上げです。

「5、4、3、2,1、わあ~(拍手)」

こちらが小型カメラの映像。上空2万メートルの成層圏です。宮古島の姿もとらえることができました。機体につけられていたあの写真はというと・・・なるほど、そういうことだったんですね。

宮古島スペースバルーンコンテスト

宮古工業のメンバーたち「めっちゃ綺麗、うわ~綺麗、気持ちいい」「本当に何時間前の映像だからな」「宇宙撮れてるっていうのが一番うれしい」

実験が思うようにいかなかった沖縄高専チームの元を訪れると、、撮影できた映像を見返していました。

伊佐龍拓さん「自分たちの買えるような機材で、宇宙へ飛べるっていうことがすごいうれしいです。」

比嘉風さん「センサーの値が取れなくて気持ちが落ち込んでたんですけど、それを吹き飛ばしてくれるくらい綺麗でとても感動しました。」

実験では、全てのデータを取ることはできませんでしたが、ところどころ取れたデータを元に風船の様子をCGで再現することもできました。

岩谷さん「失敗のなかにも小っちゃい成功いっぱいありますし、成功の中にも小さな失敗いっぱいありますし」「そこから何を得られるかというのを大切にしてほしいと思っています。」

岩谷さんはこれからも宮古島で宇宙へ挑戦していきたいと夢を語ります。

岩谷さん「宇宙旅行に行くために一番いい場所は宮古島かもしれません。今後は人が乗れる大きな気球を開発していくので、継続して宮古島にお世話になっていきたいと思っています。」

遠いと思っていた世界は、すぐそこにある。風船が見せてくれた上空2万メートルの景色は若者たちの人生を大きく変えるかもしれません。

ちなみに宮古工業は、箱の中に宮古島産のトマトの種も飛ばした。凍らせると芽が出ないため、断熱材を削ってカバーをつくるなど工夫、無事凍らずに戻ってきた。(成層圏はマイナス80℃)それを自分たちで育てたり、農家に配布して「宇宙からきたトマト」としてブランド化し学校PRにつなげたいと話していました。

岩谷技研は来年以降もこの取り組を続けていきたいということです。協力したいという方は、岩谷技研(いわやぎけん)http://fusenucyu.comのウェブサイトをご覧ください。