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写真を撮り続けて60年、来年85歳のトゥシビーを迎える写真家の友利哲夫さんが、ふるさと本部町で写真展を開催しました。友利さんがやんばるの自然に魅せられる理由とは…

先週土曜日、本部町で始まったある写真展に、多くの人が集まりました。

来場者「一番本部町愛する人はね、友利哲夫先生」

来場者「やっぱり先生がお撮りになった昔の本部の写真に貴重なものが随分ありますので。これからもどんどん写真を撮り続けてほしいなと思います。」

友利哲夫写真展 やんばるの自然に学ぶこと

訪れた人達がこう慕うのは、本部町谷茶出身の写真家、友利哲夫さん。(1933年生まれ)来年、85歳のトゥシビーを迎えるのを前に、ふるさと本部での写真展を自ら企画しました。

友利哲夫さん「これはこのまま何もしなければちょっと寂しいなと思いましてね。それを契機にしてまた第二の人生の出発点にでもなればいいなと思ってさ。」

友利さんはおよそ30年間、理科教師として高校で教鞭をとる傍ら、地元やんばるの自然や人々の様子をカメラに収めてきました。会場には、これまでの作品の中から厳選した、192点が並びます。

友利哲夫さん「(きっかけは)まずもう、教材として使うために生徒に感動を与えるような写真を撮ろう撮ろうとして今までやってきたんですよね。」

長いときで1週間も山にこもりシャッターチャンスを待ったという友利さんの情熱は、ある大発見にもつながりました。

友利哲夫写真展 やんばるの自然に学ぶこと

友利哲夫さん「もう感動っていうのはああいう状態なのかね、とにかく涙出るくらいでしたよ。」

1981年、友利さんらは地元で古くから山鳥(ヤマドゥイ)と呼ばれていた、幻の鳥、のちのヤンバルクイナの存在を確認。これ以上新種は存在しないと言われていた琉球列島の自然史に新たな1ページを刻みました。

友利哲夫さん「やんばるの自然っていうのはね、まだ何が潜んでいるのかわからない。おじぃ、おばぁの話に出ていることはまじめに受け入れて追跡していく必要があると思う。そして物事は、自分がこうと思ったら絶対にあきらめていけない。自然から僕が学んだことはこれです。」

今後は若い世代に技術を伝えたいという友利さんですが、探求心が尽きることはないようです。

友利哲夫写真展 やんばるの自然に学ぶこと

友利哲夫さん「僕は今ね、小さいころにおじぃおばぁがヤママヤーがいるっていう話をよくしよったんですよ。これがどこかに潜んでいるって気がして仕方がないんですよね。」

友利哲夫写真展は本部町立博物館で20日(日)まで開催

友利哲夫写真展 やんばるの自然に学ぶこと