※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。


15-01-23-repo-001

「特集です。さて倉持さん海洋ロボットはご存知ですか?」「海で作業するロボットの事ですよね」「はい、この様に海の中を調査する無人のロボットの事を主に海洋ロボットと言います。」「まるでサンダーバードの世界ですね(サンダーバード4号)」「倉持さん世代がばれますよ、海の調査には欠かせない海洋ロボット。その技術を学ぶ学生たちが先月、競技に挑みました奮闘する学生たちを取材しました。」

去年12月県内外の学生たちが開発した海洋ロボットのコンテストが北谷町の海岸で開かれました海での開催は国内初です。競技はロボットが目標地点まで正確に到達できるかを競います。

これまでのコンテストはプールで行われてきました風、波はありません、ロボットの動きもスムーズでよく見えます。しかしロボット本来の使用場所、海では各チーム苦戦します。

「ヤベー ヤベー 流されちゃうな」ロープに絡むロボット、スクリューがストップするロボット、波に流されるロボット、リタイアです。

15-01-23-repo-002

実行委員 海洋研究開発機構 吉田 弘 博士「ご覧になった通り、ザッバンザッパン波は来る風は吹く」「真水のロボコンだと水が入っても、ちょっとメンテナンスすればすぐリトライできるが、海水だと入っちゃうとショートしてしまう二度と使えなくなる、まずそういうリスクがある。」

県内からも沖縄職業能力開発大学校、機械、電子情報の専門知識を持つ学生が協力し自動制御ロボットで挑みます。大会1か月前、この日は初めての水中テスト!内蔵されたコンピューターが4つのスクリューを調整しロボットを動かします。

池宮城さん「無事に回ってくれたので一先ず安心です。」

順調に進んでいるロボット作り、あとは海でのテストのみです。

ロボット投入!

「動いてる?」「あーケーブルか、海に突っ込んだ瞬間光ってるでしょ、ランプこないこないこないこないこないこない ヤバい」

制御ができません、一旦引き揚げます。

高良くん 「(海で)ここまで手こずるとは思いませんでした。」

水中用のケーブルを使っていましたが、海水での使用には耐えられなかったようです。ケーブル1本のトラブルで、全てがダメになってしまう。海洋ロボットの難しさです。

会場の視線を一番に集めたのは長崎大学のイルカロボットです長崎大学ではこの魚型ロボットの技術の可能性を研究しています。

長崎大学

15-01-23-repo-003

本物の魚たちをあざむくかのような優雅な泳ぎでもこれもロボットなんです。外側はシリコン樹脂、中はステンレスなどの素材で出来ていて製作したのは長崎大学の山本郁夫教授です。

山本郁夫教授「スラスタ(スクリュー)だと回転体なのでどうしても海の中をかき乱してしまう(魚ロボットは)海の環境をかき乱さない。」

この動きを可能にしたのは山本教授が見つけた特殊な技術弾性振動翼です。山本郁夫教授「こういった板を重ね合わせて柔らかい動きを再現するんですね。」

この魚ロボットの技術。可能性はさらに広がります

山本郁夫教授「水中だけではなくて医療とか宇宙とか、柔らかい動きを必要として いるところに、いろいろニーズがあると思います。」

大田さん「普通のハサミだとこんな感じで、挟んだとき、2点に力が加わる弾性振動翼を用いることで柔らかく包むことができて、傷つけないようにかつ滑らないようになっています。」

試作品もでき実現に向けて研究は続いています。

さて荒れる波にリタイアが続出の大会沖縄能開大の学生たちはトラブルを克服できたのでしょうか? 県内からは琉球大学、沖高専のロボットも挑戦しました。

山本教授「海で使えるものを作ることが海洋ロボットの世界の本来の目的。海洋ロボコンを通して若い世代の人たちが、海にチャレンジする精神と難しい世界をどう克服すればいいのか、若い時に意識して物作りをすることは重要。」

15-01-23-repo-004

若者たちの手で夢ふくらむ海洋ロボットの未来ここ沖縄の海から始まります。大会の結果も楽しみですね。この学生たちのロボット開発に奔走する姿を追った番組「海が僕らのフィールド」あす土曜日午後5時から放送いたします