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県を訪れる観光客は年々増加を続け、去年は550万人と過去最高を記録しました。しかし、その一方で、観光客が沖縄に落とす観光収入は伸び悩んでいるという現実があります。

県の観光産業を今後、安定的に発展させていくためには何が必要なのか?きょうは付加価値の高いサービスを提供する那覇市内のホテルを紹介しながら、今後の沖縄観光の課題と糸数さん、仲井真さんの観光に対する政策を紹介します。

県の基幹産業である観光は順調な伸びを見せ、去年、沖縄を訪れた観光客数は550万人を突破。糸数さん、仲井真さんとも、さらにその数を伸ばしたいと意気込んでいます。

しかしその一方、観光客一人当たりの消費額は平成3年の9万円台をピークに減少し、最近の4年間は7万円台にまで落ち込んでいます。人数の伸びに収入が伴わない現状を改善するには何が必要なのか?

那覇市安里にあるこちらのホテルは『沖縄らしさ』に付加価値をつけて人気を集めています。古い民家を思わせるフロントは毎朝、このホテルの朝食を目当てにやってきた人達で賑わいます。

「この朝食を食べようと思って」「たくさんの種類があって体にいいものが出てくるので、ちょっと食べてみたくて来ました」

今から40年前にオーナーの島袋芳子さんが始めたこの朝食は、沖縄産の食材を調理。

島袋芳子さん「まず、親が食べさせてくれた沖縄本来の昔ながらのものを作ってお客さんに差し上げようということで」

ハンダマーに島ニンジン、フーチバーの他にオオタニワタリや長命草など、普段あまり食卓には上らない珍しい野菜も並びます。器には重厚感のある壷屋焼きや涼しげな琉球ガラスが使われ、食に彩りを添えます。出される食材は50種類、21品。これだけの量で585キロカロリーとヘルシーで、値段は3150円。

「ちょっと高い朝食だと思うんですけど、これだけの手間と素材と普段味わえないものを頂けるのであれば、そんなに高くはないと思う」「普通のホテルだとバイキングとか全国どこ行っても同じなんですけど、こういうのはこちらじゃなきゃ頂けないので」

値段は高くても、それに見合う価値と特別感で顧客の満足を獲得しているこのホテル。

沖縄観光は特にこの10年、レンタカーやホテルがセットになったパッケージプランと修学旅行で観光客数を伸ばしてきました。

しかし、2001年のアメリカの同時テロでは、県内の基地が次の標的になるのではという風評でその数が減少。また、毎年のように沖縄を襲う台風は観光客にとっても心配の種。つまり、沖縄観光は常に外部の要因に左右されやすい状態に置かれているのです。

この不安定な沖縄観光をどう維持・発展させていくのか両候補者はこう語ります。

糸数候補「伝統芸能や伝統工芸などの文化、あるいは長寿社会や健康作りの視点など、沖縄の特性を生かした観光こそが、質への転換ではないか」

仲井真候補「那覇空港の滑走路はなるべく早くもう一本作らないと容量が足りません。いろんなインフラの作り直しが必要です」

今の沖縄ブームが終わる前に受け入れる側は何をすべきなのか?

島袋芳子さん「海や空ばっかりでは(もう)観光客は来ないと思います。どこの国に行っても、(観光地は)どこも同じようなものになってきているような気がする。できるのなら本当に沖縄の昔の味だとか、沖縄のものを使って本物志向で行くべき」

取材にあたった岸本記者です。岸本さん、観光客に県内で喜んで消費してもらうためには、たくさんの工夫が必要なようですね。

今は旅行に来る前に事前にかなりの情報が集められますから、自分が納得しないものにはお金は払わない。そのかわりにこのホテルの朝食のように安くはなくても自分が納得できるものにはお金は出すんですよね。

だからやはり『本物のオキナワらしさ』『ここでしか得られない空間やモノ』をもっと大切にする必要があると思いますね。

そして今回の知事選なんですが、糸数さんは『琉球列島を世界遺産に』と提案していますし、仲井真さんは『定年退職した人が集まって住むコミュニティのようなものを作りたい』と話しています。

でも、これまで外国のどこかがやったようなことをオキナワが繰り返しても仕方がないですから、島袋さんも言うように『本物志向』で。そのためには本物の沖縄の魅力を知る人に沖縄観光をリードしてほしいと思いますね。