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満月前夜に、神秘な光景が広がりました。この番組でお伝えしている「楽園の海」で映像を提供している水中ビデオカメラマンの長田勇さんが、やんばるの海でサンゴの産卵の撮影に成功しました。

2025年6月10日の夜、国頭村・辺土名漁港から、地元のダイビングショップの船で、およそ1キロ沖のサンゴ礁が生息するエリアへ!

産卵に立ち会えることを期待してダイビングを開始、カクレクマノミも眠気に誘われる午後7時40分…。早い時間帯に産卵するサンゴ、ウスエダミドリイシが産卵を始め、バンドルと呼ばれる精子と卵子の入ったカプセルが次々に放出されていきます。

そして、月が明るく海を照らし始めた6月10日午後10時15分ごろ。今度は、遅い時間帯に産卵する枝状のミドリイシサンゴが、産卵を始めると、それに合わせて周りの枝サンゴも。

さらに、6月10日午後11時前には、テーブル状のミドリイシも産卵し、バンドルは海中の流れにまかせて浮上せず流れていきました。地元のダイバーによりますと、2024年の海水温上昇による影響で、この海域のサンゴ礁の7割ほどが壊滅的な被害を受けその影響が懸念されたそうですが、残ったサンゴたちが無事に産卵し見届けることができ、一安心しているそうです。

長田さんによりますと、本島周辺での産卵は、2025年6月6日に本部半島、2025年6月8日に恩納村の沖で確認されていて、そして6月10日の夜、この海域で神秘的な光景が見られたということです。

ただ、サンゴのダメージが大きく、地元の関係者は「やんばるの森と同様で、海の中も早く、生き生きとしたサンゴが復活して欲しい」と話していたということです。