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昭和初期に旧京都帝国大学の研究者が今帰仁村から持ち出した遺骨が、2025年5月21日、京都大学から今帰仁村教育委員会に返還されていたことが分かりました。

返還されたのは、第一尚氏時代の貴族などが眠る今帰仁村の百按司墓の遺骨で昭和初期に旧京都帝国大学の研究者によって持ち出されていました。

遺骨をめぐっては、第一尚氏の子孫らが京都大学を相手取り返還を求める裁判を起こしていて、大阪高裁は2023年9月、訴えを棄却した一方「持ち出された先住民の遺骨はふるさとに帰すべきである」と指摘し、関係者が話し合って問題を解決することが望まれるとしていました。

今帰仁村教育委員会によりますと、高裁の判決後に関係者が話し合いを進めた結果、2024年12月に京都大学と村の教育委員会との間で学術資料として持続的に保存されることを条件に遺骨の移管が決まったということです。

5月21日に引き渡された遺骨は段ボール製のコンテナ15箱に収められていて、京都大学によりますと少なくとも29体以上の可能性があるということです。

遺骨は今後村歴史文化センターで保管され、今帰仁村教育委員会では「関係者から要望などがあれば柔軟に対応したい」としています。