それぞれの地域の言葉で語る「しまくとぅば語やびら大会」が、あさって開催されます。自ら興味を持って言葉を学び始めた小学5年生の想いを聞きました。
与那国島出身・田頭一さん「方言を忘れたら故郷を忘れる。故郷を忘れたら親を忘れる」
各地の言葉を未来へつないでいこうと毎年開催されている「しまくとぅば語やびら大会」。地区大会で選ばれた個性豊かな出場者が集結し自身の考えや身近なエピソードをしまくとぅばでスピーチします。
様々な世代が登壇する大会に、今回初めて挑戦するのは…
フラダンスに情熱を注ぐ小学5年生です!

「(みなさん こんにちは。私は北丘小学校5年生の仲島凛やいびーん)伝統的な舞踊です」
みんなの前でスピーチの練習をしているのは南風原町出身の仲島凛さん。5歳から習っているフラダンスの魅力や大好きな家族のことをしまくとぅばで語ります。
北丘小学校5年 仲島凛さん「フラは手の動きが虹や雨、花、風などを意味し踊りが一つの物語になっています」
凛さんのしまくとぅばに、みんな興味津々です。
友達「どうしてその大会に出ようと思ったの?」凛さん「おばあちゃんとかが、うちなーぐちを話していて、話せるようになりたいと思ったからです」

凛さんの心の中にあるのはいつも賑やかな、ひいおばあちゃんたちと過ごした時間。踊りを披露すると大喜びしてくれたといいます。
凛さん「上手だね、きれいだね、と笑顔いっぱいで拍手をしながら喜んでくれます。」「私のフラを見て、元気になったよと言ってくれたので私もうれしくなりました」
ひいおばあちゃんたちは数年前、天国へ旅立ちましたが凛さんは本を読んだり、家族に聞いたりして独学でしまくとぅばを勉強してきました。
凛さんの母 麻里奈さん「おばあちゃんや私の親が話していたので聞き取れるかな。」

凛さんの母 麻里奈さん「伝統舞踊は、うやふぁーふじからうけちがとーる、と表現できるんだとなるほど、というところがいくつもあったので私も勉強になりました。」
凛さん「(しまくとぅばは)難しかったけど話していると楽しい感じがしてきて、おばあちゃんは今いないけど一緒に話せたらよかったなと思います。」
凛さんスピーチ「第二次世界大戦後の沖縄が食糧難だったとき、ハワイ移民のうちなーんちゅが募金を募り550頭の豚を沖縄に送りました。」
凛さんのしまくとぅばの練習や原稿作りにに協力してきた名嘉山さんは、成長のスピードに驚いていました。

しまくとぅば連絡協議会 会長 名嘉山秀信さん「物覚えが早いんですよね。」「うちなーぐちは今なくなりつつあるんで、ぜひ子どもたちに繋いでもらいたい」
凛さんスピーチ「もっとたくさんの人を元気にするのが目標です」「いっぺー にふぇーでーびたん」
友達「長い文章を覚えていてすごいと思った」「第二次世界大戦とか沖縄について分かりやすかった」
凛さんの想いはみんなにしっかり届いていました。
凛さん「(目標は)しっかり気持ちを込めてスピーチをすることです」「頑張って沖縄の未来とかをハワイと同じように繋げていきたい」

ひいおばあちゃんが紡いできた言葉は世代を超えて未来へ受け継がれていきます。
小さいころからフラ教室でハワイの言葉や文化を学んでいたことも自分の生まれ島の文化に興味を持つきっかけになったそうですよ。
ご紹介した仲島凛さんが出場する語やびら大会は、あさって8日 土曜日午後1時から中城村の「吉の浦会館」で「しまとくとぅば県民大会 第2部」のなかで開催されます。
2025年2月8日(土)しまくとぅば県民大会第2部開催のお知らせ | #使ってみようしまくとぅばナビ – しまくとぅば普及センター