那覇の農連市場や第一牧志公設市場など、沖縄の戦後を支えた市場が施設の老朽化に伴い再整備が進められています。こうした中、今月11日、糸満のアンマーたちとともに歩んできた市場が新しい一歩を踏み出しました。

広場に集まった、大勢の人々。糸満市場(マチグワァー)いとま~るがオープンの日を迎えました。旧市場を建て替えたこの施設には、精肉や食品、雑貨など36の業者が出店。駐車場も併設されています。

出店業者「よく売れるように、頑張る」

来場者「長年の夢でした」

いとま~るの前身である糸満の市場は戦後間もない1952年に、交通の要所・糸満ロータリーの近くに誕生しました。

1965年に一旦整備され、以後およそ50年にわたり、人々の暮らしを支えてきました。

商店会会長の上原新吾さんは、今回の建て替えを、奇跡に近いと語ります。

マチグワァー再生!糸満市場いとま~る

糸満市場商店会長上原新吾さん「本当に奇跡に近い。衰退していったのに、なんで、また市場を建てるんだってなると思うんですよ。普通」

上原さんはシーサー職人。2011年に、地元・糸満の市場に入居し、ハリコ職人の赤嶺さんとともに工房「ニャン山(ザン)」を営んでいます。

旧市場の魅力に魅かれ入居を決めたものの、客よりも猫が多いという状況。すでに市場の閉鎖が予定されていたのだといいます。

糸満市場商店会長上原新吾さん「更地にする予算もないから今のままで営業してるんだよというようなお話だったので」

こうした中、上原さんたちは、市場を活性化しようと手作り市を企画!2か月に1回、継続して開催したところ、出店数も増加しました。

そこで、手ごたえを感じた市場の人々は、糸満市と数年にわたって協議を重ね、国の補助金を活用して市場を再整備する道を開いたのです。

新しくなったマチグワァーには、早朝から、常連客の姿が。

常連客「商店しているので、弁当とか総菜とか、毎日(ここに)来てます。」

マチグワァー再生!糸満市場いとま~る

直接交渉で値段が決まる、昔ながらの「相対売り」も健在です。

一方、こちらの老舗かまぼこ店では。

西南門小かまぼこ 古見末子さん「昔を懐かしんではいられない。第一、レジなんかなかった時代に、レジがあるでしょ。しかも、PayPay使える?って来たらどうします。」

若い世代に合わせる一方で、市場らしさを提供する工夫も。それは…

西南門小かまぼこ 古見末子さん「あえて値段をつけない、値段表はつけないのは、せめていくら?相対売り場、それを望んでいるから」

糸満市場商店会長 上原新吾さん「今後も人と人をつないでいくような形の魅力を伝えていけたらいいなって思っています。」

まちぐわぁー文化を未来につなごうと再建された「いとま~る」。人と人との絆を糧に、糸満の新たな魅力をはぐくんでいきます。