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Qプラスリポートです。新型コロナウイルスの影響が広がる県内。とくに観光業は深刻です。海外はもとより、国内の観光客もキャンセルが相次いだバス業界の今を取材しました。

ひっそりとしているのは、那覇空港に3カ所あるバス専用の駐車場。

船越記者「こちらの駐車場は普段は多くの観光バスが停まっているということ ですが、きょうはご覧のようにバスはほとんど止まっていません」

ピーク時は満杯になる駐車場もきょうは閑散としていました。

県バス協会小川吾吉会長「ほとんどの観光バスが動いていない、大変厳しい状況」

新型コロナの深刻な影響について話すのは県バス協会の小川会長。観光客の減少が続き、中には9割以上のキャンセルが出た観光バス会社もあるといいます。

さらに、これからの集客シーズンを前に影響は広がると、不安を隠しません。

Qプラスリポート 新型コロナ バス会社を直撃

小川会長「4月、5月も修学旅行や本土からの団体旅行の予約はけっこう入っていて、(影響が)長引くとまたキャンセルにされる。現実に4月の分もすでにかなりキャンセルが出ている状況」

豊見城市にあるバス会社。貸し切りの観光バスや、観光路線バスを運営しています。

カリー観光・鹿川幸正社長「(前年比)60%減ぐらい・・・」

従業員27人を抱える「カリー観光」新型コロナの影響が直撃していました。

カリー観光・鹿川幸正社長「貸し切り(バス)がほとんどキャンセル2月の初めの頃からどんどんキャンセルが入ってクルーズ船も軒並キャンセルが入ってですね(バスの予約は)かなり台数の予約あったが軒並キャンセルになったのでかなりの痛手ですね」

キャンセルの連絡は遂げれることはないと言います。そこにはすべて「新型コロナウイルスの影響による・・・・」という文字。

過去にも9・11アメリカ同時多発テロによる風評被害で観光客が激減した沖縄。鹿川社長はあの時と比較しても今回はより深刻になる可能性を指摘しました。

Qプラスリポート 新型コロナ バス会社を直撃

カリー観光・鹿川幸正社長「国内のツアーも自粛ムードでキャンセルになるし、修学旅行にもおよんでキャンセルになるし、9・11ではなかった県内のキャンセルが出てきている。お別れ遠足とか、県内の貸し切りもあったがそれまでキャンセルになって今回のコロナの被害というかそうとう厳しい状況になっている」

県内の需要も落ち込んでいる今回の事態。会社では従業員の雇用を守らなければならないと準備もしています。

カリー観光・鹿川幸正社長「今、事務所もあわせて3分の2は自宅待機のような状態。雇用を守らなくちゃいけないので国のセーフティーネットとか、雇用調整助成金の準備をしている」

さらに現場では「マスク不足」も深刻な問題となっています。

美ら海水族館スタッフ「ただいまより、美ら海水族館開館いたします」

一方、待ちわびた話題も。臨時休館していた美ら海水族館が2週間ぶりに再開しました。

来館した男の子「閉まったのが開いて、見たかったものが見れてうれしい」

Qプラスリポート 新型コロナ バス会社を直撃

美ら海水族館職員「本日開館を迎えることができて非常にうれしく思っております。館内の安全がはかれるように、そして、みなさんが安心してご来館できるように私たちも取り組んでいきたいと思っております」

ただ、イルカショーなど一部のプログラムの中止は続いています。見えないウイルスに翻弄される社会。先行きが見通せない状況が続いています。

カリー観光・鹿川幸正社長「いきなりというのはない。徐々にとしか回復していかないと思う(収束が)長引けば先のほうでどんどんどんきつくなって体力が落ちていく。だけどいつまでもこもってばかりではいられないので、できることはやって県内のバスツアーもやっているのでちょっとずつやっていかないとプラスになるように頑張らないといけないなと」

県内では2月14日の初感染確認以降、3人が感染しましたが現在そのうちの2人が退院し、1人が今も呼吸器系の治療が必要だとして入院しています。