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2026年3月に名護市辺野古沖で船2隻が転覆し、研修旅行中の生徒らが死亡した事故で、学校法人が設置した第三者委員会が報告書を公表し、会見で説明しました。安全に配慮する義務に違反すると認定しています。

この事故は、京都府の同志社国際高校の研修旅行として辺野古沖から基地建設現場を見学していた船が転覆し、乗っていた女子生徒と船長の2人が死亡したものです。

特別調査委員会の渡辺徹委員長は「学校法人同志社は、生徒に対する安全配慮義務違反の責任は免れないと考える」と述べました。

この事故を受けて、学校を運営する学校法人同支社が設立した第三者委員会が学校法人側に報告書を提出し、会見で概要を報告しました。

報告書では研修旅行での辺野古沖からの見学について、事前調査、安全性を確保した計画策定と実施、生徒や保護者への事前説明など安全配慮義務の違反を認定しました。

事故の原因として、安全管理の不備、リスク管理体制の機能不全安全管理関する検証を妨げた組織風土、安全管理に関する意識欠如の4点を指摘しています。



辺野古の転覆事故で遺族が会見 これまでの経緯

【辺野古転覆事故】第三者委「安全配慮義務違反」遺族会見の詳細を記者解説

一方、この事故をめぐってはきのう亡くなった女子高校生の両親が会見し、今の思いを明かしました。遺族は今月、業務上過失致死傷などの容疑で運航団体の代表や学校の校長など11人を告訴。きょうはこれまでの経緯を改めて振り返ります。会見で何を語ったのか?詳しくお伝えします。

武石知華さんの父「安全管理に欠如がある中誰も刑事責任に問われない」「誰一人法廷で刑事責任を問われることなく終わってしまう」「その可能性すらあると感じた私たちにはそれは耐えられない」

武石知華さんの母「もしもう一度会えるなら最初に言うのは“本当に会いたかった”」「それしか言えないと思う」「会いたくて会って抱きしめてあげたくて」「仕方がない」

きのう都内で初めて会見を開いた亡くなった女子高校生・武石知華さんの両親。そこで明かしたのは〝告訴した理由〟と〝決して癒えることのない悲しみ〟でした。

3月16日、辺野古沖で高校2年生だった知華さんが亡くなりました。この事故で、第11管区海上保安本部は現在、業務上過失致死傷や海上運送法違反などの疑いで捜査を行っています。

【辺野古転覆事故】第三者委「安全配慮義務違反」遺族会見の詳細を記者解説

両親は会見で、過去の研修旅行で行われた辺野古沖からの見学の様子や事故当時の映像を公開。並走しながら安全を呼びかける海保のゴムボートや船に乗る生徒たちが波で濡れる様子などが映し出されました。

両親が繰り返し指摘したのは学校と運航団体の“安全管理の不備”でした。

武石知華さんの父「日々、日常的に行っていること危険性ですとか安全性ですとか、自分たちの行動がより良くなるような活動というのがされていなかったんじゃないかと」

ヘリ基地反対協議会仲村善幸共同代表「本当にすみませんでした」

この事故をめぐっては事故当日の夜、運航団体が会見し、謝罪しました。

運航団体は、出航の判断は船長に一任していたこと。年に数件程度、辺野古沖からの海上案内をしていたことを明かしました。海上運送法では、有償・無償問わず、他人の需要に応じて、人を運送する事業は登録が必要と定められていますが、運航団体はボランティアとして行っていたため「事業登録はしていなかった」と釈明しました。

【辺野古転覆事故】第三者委「安全配慮義務違反」遺族会見の詳細を記者解説

3月20日、海保は運航団体の事務所と関係先の2か所に家宅捜索。平和丸の船長や乗組員にも任意の事情聴取が行われました。

3月28日、遺族は「世間の認識が誤ったまま事故を風化させたくない」との思いからインターネットの投稿サイト「note」での発信を開始。

知華さんの生い立ちや性格、辺野古を訪れるコースを選んだ理由なども含め、思いをつづり続けています。

今月10日、遺族は県議会での調査特別委員会の設置を求める投稿をします。これを受け、反対や慎重の姿勢を示していた県政与党・中立会派が一転して賛成にまわり、13日に全会一致で可決しました。

事故から2か月あまりの5月22日。国土交通省は死亡した「不屈」の船長が過去3年間で合わせて6回、生徒や教員を運送し、学校側から謝礼を受け取っていたことが海上運送法違反に該当するとして海保に刑事告発しました。

武石知華さんの父親「海上保安庁が学校や協議会まで含めて」「幅広く捜査を進めてくださっているのかもしれない」「しかし私たちからはそれは捜査状況なので見えない」「見えないのであれば私たちで取り得る行動を取る」「それが告訴だった」「4か月間の末の葛藤」

【辺野古転覆事故】第三者委「安全配慮義務違反」遺族会見の詳細を記者解説

事故から4カ月悩み続け、今月、両親は学校と運航団体を告訴しました。

きのうの会見を受けて玉城知事は。

玉城知事「安全安心な旅行、修学旅行が行われるよう各関係機関との安全対策連携をしっかり強化していきたい」

一方、運航団体のヘリ基地反対協議会はQABの取材に対し「ご遺族の思いを受けて、今回の転覆事故について、当協議会としても真摯に向き合っていきたい」とコメントしています。

遺族「残された親としてやるべきことがあるとしたら」「やはり責任というものを責任がどこにあるのかということを」「しっかり明らかにしていく」「そういった活動を続けていくしかないのかなと思う」



フカボリ 辺野古の転覆事故/会見に出席した記者は

【辺野古転覆事故】第三者委「安全配慮義務違反」遺族会見の詳細を記者解説

ここからはきのうの東京での会見に出席した本村記者とお伝えします。両親は今回、会見でどのようなことを強調していたのでしょうか。

本村記者「知華さんの父親は会見で、事故の「全容解明」と「再発防止」を強く訴えたほか、繰り返し、「事故を止める機会はあった」と口にしていました」

【辺野古転覆事故】第三者委「安全配慮義務違反」遺族会見の詳細を記者解説

「父親はこれまで学校が実施している辺野古での学習に関し、①下見をすること②危険性についてしっかりと打ち合わせをすること③綿密な計画を練ること④引率の責任を果たしていくこと、この4つのうち1つでも行っていれば知華さんは亡くならなかったと強く訴えていました」

「周囲からは「学校の刑事責任を問うのはハードルが高い」との意見もあったということですが、この4つのポイントを学校が素通りしたことで事故が起きたとして、「無理筋ではない」と強調していました」

【辺野古転覆事故】第三者委「安全配慮義務違反」遺族会見の詳細を記者解説

「また、運航団体側の責任についても次のように話しています」

武石知華さんの父「あの船に修学旅行生を乗せることが本当にいいことだったのか」「安全面も含めてそれをきちんと検証する人たちが」「やはりいなかったのではないかと思う」「日々日常的に行っていることをレビューして危険性や安全性」「自分たちの行動がより良くなるような活動が」「十分に行われていなかったのだと思う」

本村記者「知華さんは、学校が大好きだったこともあり、両親は学年主任や引率教員を告訴することについて、最後まで悩んだと話していました」

【辺野古転覆事故】第三者委「安全配慮義務違反」遺族会見の詳細を記者解説

「その一方で、今月13日に告訴した理由については、「捜査が行われるのであれば、生徒が登校する学期中ではなく、夏休みの期間であってほしいと考えた」と説明しています。

事故後、初めて会見を開いたということですが、ご両親はどのような思いで語られていましたか。

本村記者「知華さんの母親は、「49日まで、自分が生きているのかもわからない状況だった」「100日を過ぎたあたりから、だんたんきちんと食べれて眠れ、何かしようという気持ちが出てきた」と終始、涙ぐみながらお話されていました」

【辺野古転覆事故】第三者委「安全配慮義務違反」遺族会見の詳細を記者解説 【辺野古転覆事故】第三者委「安全配慮義務違反」遺族会見の詳細を記者解説

「また、会見が始まる前には、両親がお互いに「大丈夫?」と声を掛け合う場面もありました。会見中は、知華さんの姉が両親のそばで静かに寄り添い、その様子を見守っていた姿が印象的でした」

>「もう二度と同じ事故が起こらないよう両親は、捜査機関へは厳正な捜査を、学校や関係者には捜査への全面的な協力を求めています」

ここまで本村記者でした。