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Qプラスのキャスターが県内各地を歩くお散歩プラスです。きょうは私がスーパーバスガイドと行ってきた八重瀬町の第2弾です。そこには伝承していくべき文化や歴史がありました。

お散歩プラス初のバスツアーで行く八重瀬町。案内をしてくれるのはスーパーバスガイドこと崎原真弓さん。やってきたのは、具志頭城跡…の傍らにある小さなほこら。具志頭城内之御嶽。八重瀬町では各集落にこういった御嶽が1か所以上あるそうで自然や先祖を大切にしてきた祈りの文化が受け継がれています。

具志頭城内之御嶽

崎原さん「あるおばあちゃんが教えてくれたんですけど、お祈りする時って両手を合わせるじゃないですか、合わせた指の数って何本あります?10本ですよね?お祈りする時は口から言葉を出していくじゃないですか?口という字に、両手を合わせた十と書くと「叶」口に十と書いたら叶なんですよね」「普段の言葉もお祈りする時のように大事に使いなさいと、口から出る言葉はもう二度と飲み込むことができないから言葉が人生を作ると考えていた」

今に通じる言葉の重みを学んだところで次の場所へ。と、ここで!

歌って踊る(紅イモ娘)、この人は誰!?実は崎原さんの弟子、千葉梨奈さんです。崎原さんが代表をつとめる「てぃーだ観光」では沖縄の歴史や文化を伝えるガイドを育成していてこの日の撮影にも研修として参加してしていました。この「紅イモ娘」の歌と踊りも崎原さんから受け継がれています。

実は崎原さんの弟子、千葉梨奈さんです。

崎原さん「上手になりました!笑顔がばっちりでしたね、お尻もしっかり振っていましたし」

千葉さん「先生が目の前ですので、お客さま以上に緊張しました(笑)」そんな崎原さんの弟子・千葉さんも一緒に次の場所へ。そこには響いていたのは、どこか懐かしさを感じる音でした。

八重瀬町を歩くお散歩プラス。スーパーバスガイドの崎原さんと弟子の千葉さんとやってきたのは古民家を改装したお店。その中では… 伝統的な方法で機が織られています。こちらの「機織り工房 しよん」は20年あまり前に県立芸術大学出身の女性4人が設立。その後メンバーは変わってもその技法は受け継がれ現在も4人で様々な作品を手織りで生み出しています。

「機織り工房 しよん」

機織り工房しよん 喜久村敦子さん「大量生産だと誰かが(同じものを)持っていることがあるじゃないですか、だけど私たち手織りの時には一点物が作れる。おばあちゃんになるまでやっていきたいと思っています」

機織り工房しよん 長池朋子さん「(魅力は)糸が布になっていくところに携われることです」

崎原さん「なんか中島みゆきさんの「糸」みたいにね…」一同間があってから笑う。八重瀬町のお散歩も終盤。明るい話題も多くあったこの旅で最後に語られたのは忘れてはならない暗い「陰」の歴史でした。

千葉梨奈さん 戦争についてガイド「1945年4月1日アメリカ軍は北谷から読谷の海岸線を真っ黒に埋め尽くし、沖縄本島に上陸してきました。子どもを抱えたお母さんたちはわが子の命を守るために地下にある洞窟を探し続けました。助かった、そう思って腕の力を緩めたら子どもはぐったりして掌を赤ちゃんの口元に当てたらもう息はありませんでした」「命どぅ宝、命こそ宝その言葉を深く心に染み込ませて最後に富盛の大獅子へとご案内いたします」

崎原さん「富盛の大獅子 石獅子の始まりですね」

富盛の大獅子

旅の最後にやってきたのは琉球王朝時代に作られたと言われる富盛の大獅子。その昔、この地域で火災が多かったことから火の元とされた八重瀬岳の方角を向いて作られました。その体には、沖縄戦による無数の銃弾の跡が残っています。

崎原さん「火災から人々の暮らしを守るために設置されたシーサーなんですけど、また戦火に巻き込まれていってそれでも生き抜いたシーサーなんですよね」「再びその戦争の火が起こらないように、これから令和の時代もこの石獅子が守っていってくれると思いますね」

戦後、傷ついた沖縄の人々の心を救ったのは歌と踊りだったと話す崎原さん。ということで最後は平和を祈りながら歌って、踊る、もーあしびーで今回のお散歩はここまで。また次回、お楽しみに!