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さて、県内企業の様々な挑戦をお伝えするQビズです。最近国内で、ロードバイクと呼ばれるような本格的な自転車を楽しむ人が増えています。

きょうは、そんな自転車で沖縄観光する、サイクルツーリズムを広げようと始まった新しい取り組みについてお伝えします。

実近記者「自転車を使ってどんな観光ができるかな」

Qビズ「広がるサイクルツーリズム」

先月11日、久米島空港に到着したこちらの男性。

手には、大きなバッグをもっています。到着ロビーで仲間と合流し、一角でバッグを開けると中から出てきたのは、自転車です。本格的なロードバイクを慣れた手つきで手際よく組み立てていきます。

しかし彼ら、ただの自転車愛好家ではありません。実は、この男性は、現役の飛行機のパイロット。

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そして、こちらの女性は普段は客室乗務員。彼らはJAL自転車クラブのメンバーなのです。彼らは、今回、あるミッションのために島を訪れました。

この日は、雲がかかるあいにくの天気でしたが、メンバーは島の中を軽快に走ります。久米島は、島を一周するルートが24キロ。島には、信号もほとんどなく、サトウキビ畑に囲まれた道や海が見える海岸線を、一気に駆け抜けることができます。

そして一行は、今回のミッションの現場に到着しました。

贈呈式「ぜひ役立ててください、どうぞ一緒に、ぜひ役立ててください」

久米島町の関係者が参加して行われた、贈呈式。

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この日、町側に贈呈されたは、自転車を一時的に置くためのバイクラック、そして、空気入れと、自転車整備用の工具一式。これらのセットを、全11セット。贈呈したのは、JTA日本トランスオーシャン航空です。

なぜ、航空会社が、離島の自治体に、こうしたものを贈るのでしょうか。

桃原副町長 「久米島はまだまだ10万人前後なんですね。それをもっと上げるためには、現在の「見る観光」から、自転車とかそういったものの「体験型の観光」」

県内を訪れる観光客が年々増える中、なかなか、その勢いに乗れていない久米島町。そこで町が目をつけたのが、サイクルツーリズムなのです。

町では、今回贈呈されたバイクラックなどを町内11カ所の観光施設などに備え付け、自転車を持って島を訪れた人が快適に島を回れるような、環境作りを行なっていきます。

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贈呈式の後には、実際に島を走ったJAL自転車クラブのメンバーとの意見交換会が行なわれました。

JAL自転車クラブ今井さん「海辺に出たり、畑だったり、丘があったり、変化があってとても楽しいと思いますし、一番感じたのは、島の皆さんが穏やかで暖かく受け入れていただいている感じはすぐに伝わってくる」

JALのスタッフおよそ70人が加盟するというJAL自転車クラブ。中には、本格的なレースに出場するベテランの選手もいます。

これまでに、全国各地を走っていて、東北や九州などでは、地元の関係者と一緒になって、地域のサイクルツーリズムをどのように盛り上げていくか、意見交換を行なっています。

JAL自転車クラブ大橋さん「生活の用品別にカバンもって来ていますよね。あれを自転車で来たときにどうするかが悩むんですよね。例えば島のホテルまでだったら、荷物は空港から送ってくれるサービスを同時に手ぶら観光とかできればいいですね。」

JAL自転車クラブ大橋さん「パイロットとしていろんなところを飛ばしていただくと自転車で走ってみたいなと、思うんですけど、じゃあ、ここに自転車で来るには、どうしたらいいんだろう。分からないことってたくさん私自身もあるんですよね。そこを埋められるのは、僕らの役目かなと思っていて」

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JTA糸数さん「日本でだいたい700万人弱、サイクルスポーツ人口25歳以上の方いらっしゃるお聞きしていますので、まだまだ沖縄には新しい需要としてお越しいただける可能性が十分ある」