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裁判の事前集会で名護市の稲嶺市長は「名護辺野古で何が行われているのか〜民主主主義のあるべき姿なのか。裁判官にお伝えしてまいります」「私たちの上にも春が来ることを確信して臨みたいと思います」と話していました。

辺野古の埋め立て承認取り消しをめぐり、国が代執行を求めて翁長知事を訴えた裁判は、稲嶺名護市長に対する証人尋問を行って結審しました。判決は4月13日に言い渡されます。

29日の第5回口頭弁論には、地元名護市の稲嶺市長が証人として出廷し、およそ1時間半に渡って県側と国側、双方からの質問に答えました。稲嶺市長は、まっすぐに裁判長を見据え、「これまで70年間の沖縄の歴史、ここで行われてきた人権を否定するようなことから私たちを解放してほしい」と訴えました。

裁判後、稲嶺市長は「これまでの重圧から解放してほしい、こういう風なことを申し上げましたのでそれをぜひくみ取っていただいて、県民の納得のいくような判決を期待していております」と話しました。

一方、菅官房長官は「係争中の事案で、コメントは控える」とした上で次のように述べました。菅官房長官はきょうの会見で「政府としては、自然環境や住民の生活環境にも最大限配慮し、移設に向けた工事を進めていくという従来方針に変わりはありません」と述べました。

また、この代執行裁判の前には、国地方係争処理委員会の判断を不服として、逆に県が国を訴えた訴訟の口頭弁論が同じ法廷で開かれ、こちらも29日、結審しました。

係争処理訴訟は3月17日、代執行訴訟は4月13日に、それぞれ判決期日が設けられましたが、閉廷後には、引き続き和解に向けた協議も行われていて、その行方が注目されます。