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15-05-18-04

反対の青に包まれたセルラースタジアムの様子です。きのう辺野古の新基地建設に反対する県民大会の参加者は主催者発表で3万5000人が集まりました。戦後70年の節目に開かれた歴史的な大会をドキュメントで振り返ります。

大会3時間前には、参加者の行列が出来ました。「読谷村では3台のバスを準備しました。今3台目のバスに皆さんが乗り込むところです」

集まった人は「やっぱり沖縄の自然を守りたいし、日本政府の理不尽なところも黙っていたら現状のままがずっと続く」

2人目(バスの中)「子ども達、孫たちを戦争に送ってはいけないと思ってどうしても頑張らんといけない。自分たちも戦争のときは5年生、6年生、小さかったからもうこんな思いは二度とさせてはいけない」

一方、バスに乗れない人も。。。案内の人「定員に達してしまいました。申し訳ございません」

バスに乗れなかった人は「是非参加するというのをきょう目標にきていたんですけど、ちょっと遅かったですね」2人目「我々の親、おじいちゃん経験したことを子や孫には経験させたくない。どうしても辺野古は造らせてはいけない。そういう思いで是非参加したい」

沖縄セルラースタジアム

「大会スタートまで30分に迫り、多くの人が次々と会場の中に入っていきます」

那覇市から来た女性「なぜ沖縄だけ、こんな差別するんですかって言いたいんですよ。だからその説明がね、良くわからないんですよ」

名護市から来た男性「だんだん戦争体験者が、我々みたいに高齢化しましてね、色んな行事に参加できないんだけども、この自分たちの戦争体験したことを子や孫に伝えていく」

那覇市から来た男性「基地をなくして平和な沖縄を作るやはりそれが沖縄県民の願いです」

会場は辺野古・大浦湾の海の色をイメージしたブルーを身にまとった市民で埋め尽くされました。集まったのは、主催者発表でおよそ3万5000人。

内野スタンドや、アリーナ、外野席まで人で溢れ、熱気に包まれる中、県民大会が始まりました。

共同代表 稲嶺名護市長「これからの沖縄を決めるのは今の私たち今の私たち今を生きる我々大人の責任です。絶対に間違った判断をしてはいけません」

登壇者の中には、沖縄戦で、白梅学徒として負傷兵の看護にあたった共同代表の中山きくさんもいました。

共同代表(元白梅学徒)中山きくさん「私は沖縄戦で、22名の白梅学徒仲間を失いました。私の生涯の悲しみです「武力を伴わない平和が一番なんです。戦争を知らない皆さんは、どうぞこれをわかってください。基地を強化して、戦争がなくなるわけではありません」

学生代表 沖縄国際大学4年 古堅智美さん「沖縄の明るい未来を築いていくために若者が基地問題に無関心ではいられません。私たち若い世代の一人一人が基地問題について学び、考え、一歩でも二歩でも行動することが大切だと思います」

最後に登壇したのは翁長知事。改めて「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」と、宣言しました。

翁長知事「自ら土地を奪っておきながら、普天間飛行場が老朽化したから、世界一危険だから、辺野古が唯一の解決策だ。沖縄が負担しろ。嫌なら代替案を出せ。こんなことが皆さん、許されるのでしょうか」「新辺野古基地の建設を阻止することが、普天間基地を唯一解決する政策であります」

「翁長知事のあいさつに会場からは割れんばかりの拍手が送られています」

そして大会では、「道理と正義は私たちにある。辺野古への基地建設は不可能だ」として、新基地建設の断念を求める決議を採択。来週25日にも政府に要請する方針です。

宮古島から来た女性「一度でも基地を持ってこいと言ったことはないと言い切って、やはり先を見据えて世界に向けて発信していくという力強いコメントが、とても元気貰いました」

那覇市から来た男性(赤ちゃんと)「こんなにたくさんの人が同じ思いで基地反対ということで考えがあるんだなと」「気持ちをひとつにして声を出していくことがとても大事だなと思いました」

宜野湾市から来た女性「これからも翁長知事を応援して、みんなで本当の沖縄の自治を勝ち取りたいと思ってます」 

翁長知事「沖縄の人たちが基地問題に対してどう思っているのかということを歴史的経緯含め、現状含め、そして日本本土の方々の今回のご理解ということも踏まえて訴える中に、日米同盟、日米安保体制、これは新辺野古基地を作る中からは、ほとんど不可能ですよということを訴えていきたいと思います」

翁長知事は、今回の県民大会の勢いを追い風に来月27日に訪米、直接、新基地建設反対の意思を伝えます。