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交通事故による衝撃や頭部へのケガなどで脳内の脊髄液が漏れ出し、頭痛や吐き気などの症状を引き起こす「脳脊髄液減少症」を広く知ってもらおうと19日、県が勉強会を開きました。

那覇市で開かれた研修会には患者自身や家族、病院関係者など、150人が出席。

琉球大学医学部付属病院助教の比嘉達也さんは講演で「(交通事故で)追突されたりしていろんな症状が出る。頭痛、首、肩、手の痛み。めまいなど。その中の何割かが実際、脳脊髄液減少症」と話しました。

脳内の脊髄液が漏れ、激しい頭痛や吐き気などを引き起こす「脳脊髄液減少症」は一般的にあまり知られていないため、潜在的な患者も多く、県も実数を把握できていないといいます。

治療法については、脊髄液が漏れた箇所を血液で止める「ブラッドパッチ」と呼ばれる治療法が最も効果的ですが、先進医療の適応を受けるためには厳しい条件があるほか、経済的な負担も大きいということです。

脳脊髄液減少症患者で家族支援協会沖縄支部の仲吉勝弘さんは「自分で自分の頭を割ろうかと思うくらい頭が痛い。治療を受けて、助けてほしいなというのもあるし、またわかってほしいなというのもある。この病気は外見からみてわからない病気ですから」と訴えました。

また県福祉保健部薬務疾病対策課の上里林課長は「(県内の患者の)実数がなかなか把握できない。実態が掴めないので把握できない。まずは病気があるということを医療関係者はじめ、患者さんにも周知していきたい」と話していました。

患者会では症状が思い当たる人は専門医のいる病院で診察を受けてほしいと話しています。