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こんにちは!めざせ甲子園。今日は与勝高校です。一時は、野球部員9人と、試合に出られるかどうかの不安も味わった与勝。今、勝利を目指そうと地域と地元が一つになっています。

沖縄県立与勝高校は創立28年。今年4月、大きく生まれ変わりました。その特色とは・・・。

与勝高校・玉城 崇校長「県立で初めて、中学校と高等学校が一つの敷地の中で生活をともにしています」

そうです!与勝高校は今年80人の中学生を迎え入れ、中高一貫教育校としてスタートしたのです。

こちらが高校生のクラス。そして、元気一杯の声が響いているが中学生のクラス。同じ校舎の中で中学生と高校生が共に学んでいるのです。

さて、野球部のメンバーはというと。いました、いました!グラウンドで大きな声を上げて練習に励んでいます。その先輩たちを見ているのは、今年入学してきた中学1年生の野球部のメンバー。

中学生「ナイス!」「倍飛んでいる!!」「っていうか今の見た?」「しにかっこいい」「やっぱり俺たちの差がここに出ている」

お兄ちゃん達の高校生の練習を間近で見て、かなり刺激を受けていました。

そんな与勝高校の野球部は、3年生がたったの3人。彼らが入部した当時は野球部員が9人しかおらず、大会に出られないのではという不安もあったと言います。

宮城 光主将「3年生が少ないんで、自分たち(3年生)の試合だと思わずに、2年・1年が3年だと思って、自分たちの大会だと思ってやって欲しい」

『地元の高校で野球を続けて欲しい』との父母の努力もあって、今では、1・2年生あわせると総勢31人。もともと中学までのレベルが高い地域だけに、他校からもあなどれないと警戒されるまでに成長しました。

その与勝のエース島袋投手は小柄ながら、春の大会ではシード校宮古相手に、わずか1失点で完投勝利するなどコントロール抜群。その島袋投手とバッテリーを組むのが2年生の仲村祥吾選手。島袋投手も投げやすいと全幅の信頼を寄せる息のあったコンビなのですが・・・。

仲村祥吾選手「(Q:キャッチャーはやりたくない?)やれと言われればやります。(Q:ホントは?)センターがやりたいんです」

100メートル11秒後半の俊足に加えて、打撃センス抜群の仲村選手は、自分の出塁率がチームの得点を左右するため、足腰に負担がかかるキャッチャーというポジションよりもセンターへのコンバートを監督に直訴。

そこでキャッチャーに抜擢されのは、なんと1年生の比嘉健太選手。

比嘉健太選手「仲村さんは頭がいいんですけど、僕は頭がわるいんで、祥吾先輩にはまだまだ及ばないんだけど、祥吾先輩には声だけは絶対に負けないと思う。そこは自信あります」

まだまだ不安は残りますが、仲村選手は全く心配していません。

仲村選手「(比嘉選手は)肩もよくて、状況判断が上手いです。比嘉は声も大きく、ムードメーカーみたいな存在なんで、頑張って欲しいです」

良き先輩の励ましもあってエースの力を最大限引き出すため、1年生のキャッチャー比嘉選手は、燃えています。

そして、グラウンド内にあるこの大きなスコアボードは、今年4月に赴任してきた校長先生の手作り。

玉城校長「子どもたちがいくらかでも練習しやすいように、あるいは監督が指導しやすいように、環境をね」

上間理博監督「応援してくれる方に感動を与えられる野球をして欲しい。見てくれているたくさんの人がいるから、高校野球を出来ているんだという感謝の気持ちを忘れないで戦って欲しいです」

後輩を励ます先輩、先輩の期待にこたえようとする後輩、その姿に憧れの眼差しをおくる小中学生。学校・地域が見守る中、この夏、与勝高校の力が爆発します。

『どこよりも皆で野球長くやるぞー!!』

強豪、宜野座との一戦に向けて頑張ってください。明日は宮古・伊良部高校です。