※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
News Photo

憧れの甲子園を目指す高校球児の夏が今年もやってきます。来月16日に開幕する沖縄大会を前に、きょうから3週間にわたる毎日、今年出場するチームの中から、強豪校や話題校、注目校を15校ピックアップして紹介する、恒例の「めざせ甲子園」をお送りします。

きょうがその1回目。トップバッターは今年春の県大会で準優勝し、夏の第2シード、豊見城高校です。

春の県大会、24年ぶりに決勝の舞台に進んだ豊見城高校。5対1で中部商業に敗れたものの、夏へ向け“古豪復活”の大きな期待が集まった。

ウェイトリフティングや剣道、柔道など、多くの部活動が活躍する豊見城高校は、今年亡くなった栽弘義監督の活躍などで過去、センバツで4回、夏は3回の甲子園出場を誇り、一時代を築いたが、1978年を最後に29年間も甲子園から遠ざかっている。

「楽しんでいこうぜ!お〜!元気出して行こう!お〜!」

春チームを準優勝に導いた理由の一つは、野球を楽しむという今年のモットー。

照屋拓己監督「好きな野球をどれだけ楽しめるかというのが一番大切じゃないかと思っている」

川上誠選手「セカンド大丈夫か?さぁみんな元気出して行こうや!」

この楽しむ野球を支えているのが川上誠くん。練習中、常に大きな声を出す、チーム一の情熱男!練習が終わるまで川上くんの声が途切れることはない。

春の大会ではレギュラー20人には入れなかったが、記録員としてベンチ入りし、ナインを励ました。チームの精神的な柱だ。

では、ここで気になる豊見城の戦力分析!照屋監督が自己評価した現在の戦力はご覧の通り。

機動力で2.5、打撃力では3とやや低めの評価だが、チャンスに得点に繋げるバッティングは侮れない。

クリーンナップは、3番ライトの喜納秀次郎右翼手、4番は勝負強さが持ち味のファースト赤嶺謙一塁手、5番はキャッチャーの西銘大貴捕手。

そして守備力は高評価の4。外野の守備が堅く、ニ遊間も手堅いことで、長打は許さない!これに加え、同じく4点評価の投手力は、今年の豊見城の一番の見どころだ。

我喜屋 翼投手「投げられる喜びとか、野球できる幸せとかをあらためて感じました」

豊見城のエース、我喜屋翼投手は最速136キロスライダーなど変化球の切れ味は抜群だ。しかし、去年1年間は肩のケガでまったく投げることが出来なかった。もどかしさから、苛立つ辛い日々を過ごしていたという。

我喜屋投手「肩を壊した自分が認め切れないというか。現状から逃げていた部分があった」

野球を諦めかけたこともあったという我喜屋くんを励ましたのはナインや、家族のある言葉だった。

『お前がエースだ』

我喜屋投手「嬉しかったですね。チームの励ましや監督の励ましとか、親や兄弟の励ましがあって立ち直れたというか、また一から頑張れたと思います」

そしてチームにはもう一人、復活を果たした投手がいる。照喜名将吾投手。

去年5月、難病の脊髄空洞症という病気を抱えながら春の大会でもマウンドに上り、見事なピッチングを披露。この二人の復活した投手や、川上くんなど、影の支える仲間の存在が豊見城の「楽しむ野球」に大きな力を与えている。

照喜名将吾投手「(投げる)チャンスはそんなに多くはないと思いますけど、みんなの役に立てればいいかなと嬉しいと思ってます」

照屋監督「彼らの力が見えないパワーとなって、先発の子たちに力を与えているんじゃないかなと思ってます。勝ちにこだわりながら、みんなで協力し合いながらやっていく楽しさを彼らが前面に出せた時は、ものすごい力が出るんじゃないかなと思います」

赤嶺喬之主将「自分達にはスーパースターはいないので、一人一人の能力を、自分達のみんなの雰囲気で盛り上げていけば、持っている力以上のものがきっと出るので」

古豪復活へ向け豊見城の新たな挑戦の夏が始まる!

『絶対甲子園行くぞ〜!トントン、ミミンガ〜!』

豊見城高校の我が校のこだわりはこちら「聞く耳を持って徳を摘む」。沢山の声に耳を傾けること、仲間や周囲の人の恩を感じることが勝利につながるという照屋監督の言葉です。

明日は、女子野球部員が登場!那覇西高校です。