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“畑の肉”と呼ばれる日本の伝統食・大豆。その栄養パワーがいまあらためて見直されていることをご存知ですか?がんや肥満の予防、さまざな効果が期待できるという大豆。きょうはその栄養価やあらたな大豆食品をご紹介します。

日本人と「大豆」との関係は古く、平安時代に編纂された医書『医心方』には、薬効の高い五穀として大豆が登場しています。そこにはすでに大豆の詳細な効果が記されているのです。

重要なタンパク源として古くから日本の食卓には欠かせなかった納豆や豆腐といった大豆加工品の数々。しかし、食生活スタイルの変遷と共に、大豆食品が食卓に登る回数は今ではだいぶ少なくなったといえます。

金子ひろみさん(料理研究家・栄養管理士)「たんぱく質食品として、大豆が日常の食卓でたくさん見受けられました。例えばオカラ、大豆を煮た五目豆、納豆などが頻繁に出ていました。しかし現代では、味付けが洋風になってきますので、大豆製品というよりは、どちらかというと動物性の食材を使うことが多いように思われます。野菜、大豆ともに不足しておりますので、(昔と今では)大きな違いが見受けられます」

しかし、最新の栄養学により、大豆はいま再び脚光を浴びることになりました。

アメリカ国立がん研究所が発表した「デザイナーフーズ」。ガン予防に効果があると考えられる食品を表したものです。大豆はニンニクやショウガなど、最も効果のある野菜の一つとして挙げられています。ガン予防以外にも大豆の様々な健康効果が明らかになりつつあります。

家森幸男さん(京都大学名誉教授・医学博士)「世界中のデータが、大豆を食べているほど乳ガンの死亡率が少ない、前立腺がんが少ないことを示している。大豆を食べている沖縄の人たちが長寿だった理由は、もちろん心臓死が少ない、脳卒中が少ないことに加えて、ガンが少ないことです。大豆は食物繊維も多いです。食物繊維もお腹の調子を良くします。オリゴ糖もあります。善玉菌を増やし更におなかの調子をよくします」

「(Q:メタボリックシンドロームという言葉があって、おなか周りのお肉が気になる人も多いそうですが?)ああ、聞いてます。私は大丈夫」

比嘉記者「最近巷で話題のメタボリックシンドローム。ご存知でしょうか?多くの人が肥満を気にして、ダイエットに関心を示しています。あなたは、いかがですか?」

「肥満でしょ、気を使いますよ。身体は痛いしヒザは痛いし。朝はヨーグルト、できるだけお野菜を食べるように」「一応気にしてはいるんです、なかなか減らないんです。一応運動とかもちょっとずつやって。玄米をちょっと多めに、アブラは控えめ、魚を多く」

肥満が気になる方々のお悩みにも、大豆の栄養成分の一つが的確にこたえてくれます。それは、イソフラボン。

家森幸男さん「イソフラボンは、肝臓で悪玉コレステロールの受け口を増やしてくれます。女性ホルモンと同じような働きをするのです。イソフラボンがあると、肝臓で活発に悪玉コレステロールが処理されます。そして胆汁となって出てきたものを大豆のタンパクが腸から出してくれるのです」

イソフラボンには、その他にも更年期障害や美容などに効果があると言われています。大豆の栄養パワーの再評価に伴い、コンビニエンスストアでも大豆関連商品は食品、飲料、化粧品など花盛りです。

この工場では全く新しい形の大豆食品が生産されています。大豆を丸ごと粉砕した大豆粉を使用したバータイプの機能性大豆食品。大豆を効率よく摂るために果物がミックスされ、どこでも気軽に大豆の栄養素が丸ごと摂れる、社会のニーズにマッチした”新世紀の大豆食品”です。

時を越え、改めてその栄養価が評価される大豆。その栄養パワーはダイエットやメタボリックシンドロームの予防など、世界から注目を集めています。ふだんの食事はもちろん、新しい食品も上手に取り入れたいものです。