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特集です。ここからは、取材した玉城アナウンサーです。今回、注目するのは、久米島です。

美しい海や自然など、見どころ満載ですが、去年「島のシンボル」に異変がありました。現地を取材してきました。

久米島のシンボル枯死 五枝のマツに何が?

樹齢250年以上とされる「久米の五枝のマツ」。久米島を代表する景勝地として、長く親しまれてきました。地面をはうように広がる5本の枝が特徴です。しかし今、かつての面影はありません。

久間地区 区長 仲地雄二さん「自分の親を失う感じ自分たちを見守ってきた松ですし、まさか本当にこんなになるとはね、本当に」

この松に、いったい何があったのでしょうか。

久米島のシンボル枯死 五枝のマツに何が?

仲地雄二さん「間違いなく久米島に来た人は五枝のマツに来ますよ」

五枝のマツを有する久間地区で区長を務める仲地雄二さん。仲地さんの母親が約50年公園内で売店を営んでいたこともあり、思い出のそばにはいつも五枝のマツがありました。

仲地雄二さん「小さい頃からずっとその辺で陣取りしたり鬼ごっこしたり。昔は今みたいに遊び場があるわけでもないから。(木の)先端に行って何名かで乗って(枝を折ろうという)遊びをしたこともあった折れなかったですね。脳裏に残っているから見るたびにこういう風に遊んだなと」

そんな五枝のマツに異変が現れたのは去年。背景にあったのは、島で広がる松くい虫の被害でした。

久米島のシンボル枯死 五枝のマツに何が?

松くい虫が島内で初めて確認されたのは2021年。松の島と呼ばれるほどマツが密に自生していたことも影響し、発生から2年後には、被害木は8倍以上に。

その後被害本数は減ったものの、島の南部では今も激しい被害が続いていて、町は収束にはまだ数年かかるとみています。

久米島のシンボル枯死 五枝のマツに何が?

そもそも「松くい虫」とは。1mmほどのマツノザイセンチュウという線虫が松の中に入り、松を枯らす病気のことです。正式には「マツ材線虫病」と呼ばれています。

久米島のシンボル枯死 五枝のマツに何が?

この線虫は自分だけで別の松へ移れません。そこで、運び屋となるのが「マツノマダラカミキリ」という昆虫です。

久米島のシンボル枯死 五枝のマツに何が?

松くい虫の仕組みはこうです。まず、線虫がついたカミキリムシが枝の皮を食べる際に、線虫が松の内部に入り込みます。すると線虫は増殖。松の中で異常な反応が起こり、水を運ぶ働きに障害が発生。松は次第に弱り、やがて枯れてしまいます。

この枯れた松にカミキリムシが新たに卵を産み、その中で育った成虫が再び線虫の「運び屋」になります。こうして松くい虫の被害は、次の松へと広がっていくのです。

推定で樹齢200年を超える五枝のマツ。老木であるため、幹や枝の空洞化なども進んでいました。

久米島のシンボル枯死 五枝のマツに何が?

町は、五枝のマツを最優先で守るため幹に薬剤を注入したほか、春から秋には毎月、カミキリムシを防ぐための散布も行っていました。さらに毎年、樹木医と相談しながら手当てを続けてきたといいます。

しかし、去年6月。検査で線虫の侵入を確認。7月中旬には、まだ多くの青い葉が残っていましたが、月末には、枯れが急速に進み、8月下旬、樹木医が枯れて死んでいる=「枯死」と診断しました。

久米島のシンボル枯死 五枝のマツに何が?

仲地雄二さん「最初は見に来る気もなかった。いろんな思い出があるから足を運ぼうという意識がなかった。本当に無残ですよね。台風などもそうだが、今までの自然災害も乗り越えてきて、まさかそういうような虫に負けるとは。本当にご苦労さんと言うしかない」

久米島のシンボル枯死 五枝のマツに何が?

久米島町観光協会 古堅留美さん「国指定の天然記念物の指定が外れてしまうということ。今が見納めだと見に来る人がすごく多い」

枯死を受けて久米島町は去年9月、文化庁に「滅失届」を提出。ことし6月には、国の文化審議会が天然記念物の指定解除を答申しました。

町側の手続きは終わっていて、官報への告示をもって正式に解除されます。

久米島のシンボル枯死 五枝のマツに何が?

久米島のみなさんにとって大切な存在だったことが伝わってきますね。

玉城アナウンサー「はい。ただ残念ながら町によりますと、時期はまだ未定ですが枝の落下や倒木の危険性があるため、全体を切り倒す予定だということです」

久米島のシンボル枯死 五枝のマツに何が?

玉城アナウンサー「今回の件について久米島町は、「行政として考え得る最善の措置を講じてきたが防げなかった重みを真摯に受け止めている」とした上で、その価値と歴史を次の世代へ引き継ぐためすでにその姿を3Dデータで記録している他、五枝のマツの遺伝子を受け継ぐ後継木も、島外で育てています」

玉城アナウンサー「また、松くい虫の被害は久米島だけではないんですね」

久米島のシンボル枯死 五枝のマツに何が?

玉城アナウンサー「このグラフは県内の松くい虫被害の推移です。一時は減少していましたが、久米島で被害が確認された2021年度以降再び増加していて、2025年度も高い水準が続いているのがわかります」

久米島のシンボル枯死 五枝のマツに何が?

玉城アナウンサー「こうした中、県では薬剤などで健康な松を守る「予防」と、感染源となる被害木を取り除く「駆除」を進めています。枯れた松を放置すると次の感染源となってしまうため、伐倒して焼却したり、細かく砕いたりするなど、早めの処理も重要だということです」

五枝のマツの枯死を、久米島だけの問題で終わらせず、県内に残る松をどう守っていくのか。継続した対策が求められます。ここまで、玉城アナウンサーでした。