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琉球国王が着用し世界に一つしかない国宝「玉冠」が、那覇市の博物館で一般公開されます。

琉球国王の「冠」として唯一現存する国宝「玉冠」は、今から300年以上前の「明」から琉球国王へ贈られたもので、国王が即位儀礼である冊封や重要な儀式のみに着用しました。

冠には王の権威を示すために金や銀、珊瑚など7種類の飾玉が施され、寄贈されたあと金簪に王位を象徴する「龍」の文様を刻み込んだ琉球独自のもので、当時の職人の技術の高さを伺い知ることができます。

また2024年、アメリカから返還された御後絵の一つの尚育王が被っていた玉冠と似ていることから歴史的なミステリーの観点から楽しめる展示となっています。

このほか鳥の文様が施された3点の紅型衣装も展示され「黄色地牡丹尾長鳥流水菖蒲文様紅型縮緬袷衣装」は、儀式などの特別な機会に着用される王家ならではの衣装です。

那覇市歴史博物館・山田葉子学芸員は「琉球王国の歴史と共に貴重な文化財を残し守り次いで下さってきた方々にも思いを馳せていただく機会になればと思います」と話しました。

この特別展示は、2025年5月14日まで那覇市歴史博物館で行われています。