きのう開幕したバスケットボール・Bプレミア。オープニングゲームを飾ったキングス、結果は、惜しくも勝利には届きませんでした。
そのキングスに今シーズン、10年ぶりに戻ってきたベテラン選手がいます。新リーグ開幕とチームへの貢献。特別な思いで臨む今シーズンの意気込みを聞きました。
山内盛久選手「いつかは地元のチームで引退したい思いがすごく強かったので、正式にオファーが来たときはすごくうれしかった半面、一緒にやりたかったやつが逃げたんで悲しさ半面って感じ」
キングスの地元・沖縄市出身の山内盛久(やまうち・もりひさ)選手。2010年に練習生として入団すると、翌年キングスとプロ契約を結びチームの中心選手として活躍します。
2016年のBリーグ開幕戦にも出場した山内選手ですが、そのシーズン終了後にチームを退団。選手としての「大きな岐路」に立たされたと振り返ります。
山内盛久選手「地元のチームでやりたい思いが強くてプロになって、県外に行ってバスケをやる意味ってなんだろうと考えた。地元のチームだから、地元のために頑張るのが原動力だったので、一度は引退しようと考えた」
家族と話し合い、山内選手が選んだのは「現役続行」でした。
サンロッカーズ渋谷や三遠ネオフェニックスで経験を積み、持ち前のコミュニケーション能力を生かして、チームのまとめ役を担います。他クラブでのプレーを経験したからこそ、得られた「新たな視点」がありました。
山内盛久選手「移籍してからはどうやって周りを生かせるのか、若い選手に今持っていることを伝えられるのか。それはキングスにいただけでは持てなかった考え方だとすごく思う」
そして今シーズン、古巣への復帰を決めた山内選手。決断の背景には、選手として共に戦い、今年からチームを率いるマクヘンリー・アソシエイトヘッドコーチの存在がありました。
山内盛久選手「マックがHCをやると聞いて、ルーキーHCは抱えるものも大きいと思うし、いっぱいいっぱいになると思う。自分の立場から少しでも助けたい思いがあったので、それが帰る要因の一つ」
指揮官もまた、山内選手の「ベテランの力」に大きな期待を寄せています。
マクヘンリーAHC「彼と出会ったときはまだ赤ん坊のようで、何もかも手探りの状態だったと思う。しかし今、彼はとても成長し、ロッカールームで若手選手に『あるべき姿』や物事の進め方を教える存在になっている。今シーズン、彼を呼び戻すことは私にとって重要なことだった。1年目のコーチとして、ベテランのリーダーシップが必要だと考えていた。若手指導において、私の仕事を大いに助けてくれる存在」
指揮官が山内選手に求めた「リーダーシップ」。それを象徴する光景が、今月10日のプレシーズンマッチで見られました。
試合前日、新加入のジェレット選手がケガのため故障者リストに入ると、翌日の練習で山内選手が身につけていたのは、けがで離脱したジェレット選手のユニフォームでした。
山内盛久選手「あれを着ることで『離れていてもチームだよ』という思いと、彼が一番悔しいと思うので、その分も自分たちが背負って戦うんだという思いの表れ」
日本のプロバスケットボール界が新たなステージを迎えた今シーズン。培ってきた経験のすべてを捧げ、山内選手は、再びキングスのために全力を尽くす覚悟です。
山内盛久選手「HCが求めたときに出て、流れを持ってくることが自分の役割。出たときに100%の仕事ができるよう、少しでもチームの助けになるよう、ワンポイントでもいいので、シーズンが終わったころに『このチームに欠かせない選手だよね』と言ってもらえるよう、できることをコツコツやっていきたい」
山内選手がきょうの試合でコートに立つ場面はありませんでしたが、チームが一丸となり、キングスは見事今シーズン初白星を挙げました!頼もしいベテランの存在が、チームの大きな支えとなっています。
