県企業局は、大宜味村内の導水管が破裂し漏水した影響で、本島内の17市町村で断水が発生する恐れがあると発表しました。
県企業局によりますと11月24日午前3時ごろ大宜味村塩屋付近で、水源から水を浄水場に送る導水管の破裂が確認され、本島内の17市町村で断水が発生する恐れがあるということです。
全域で断水の恐れがあるのは金武町、読谷村、嘉手納町、うるま市、西原町、与那原町、南風原町、豊見城市、南城市、八重瀬町、糸満市です。
また、恩納村、沖縄市、北中城村、中城村、浦添市、那覇市では、一部地域で断水となる恐れがあるとしています。
本村杏珠記者「こちらのスーパーでは2リットルの飲料水がほとんど完売しています。店側も追加の入荷を急いでいるということです」
那覇市のスーパーでは、断水に備えようと水を買い求める客が多く見られました。
利用客「まだ断水は確認されてないんですけど、念のため備えておこうと思って」
利用客「トイレとか生活水が無いのが一番(困る)子どもたちがいるのでその子たちの飲み水として水は結構重要」
県企業局によりますと11月24日午後4時以降に県の浄水場からの送水が停止する見込みで、その後に企業局の調整池や市町村の配水池の貯水量に応じて断水になる恐れがあるとみられています。
県企業局では「時間が経つにつれて水の出が悪くなる状況が予想される」として節水への協力を呼びかけています。
破裂した導水管の復旧のめどは立っておらず、県企業局では別の導水管に切り替え対応するとしていますが、別の導水管から各家庭に水が届くのは早くても11月25日午前中になるということです。
導水管事故で危機管理会議開催/あす未明に配水再開めざす
今回の導水管破裂によって、断水の恐れがあることから、先ほど県庁で危機管理対策本部会議が開かれました。
上京中の玉城知事も急きょ参加し、企業局が、1967年に敷設の導水管が破損した漏水事故とこれまでの状況を説明しました。
そして、緊急で東ルート側から配水が出来るようにトンネル内の機材撤去したあと2025年11月25日未明に運用再開し、11月25日午前に企業局から各市町村に供給再開予定だということです。
今回の状況を受けて玉城知事は「大変不便をお掛けすることとなり、深くお詫び申し上げる。復旧に向けて作業中であり、早期の復旧、事故の原因の解明、及び、再発防止の徹底について強く指示をした」といことです。
沖縄本島の重要導水管が破損/広範囲で断水の可能性
県企業局によりますと、県内の河川が本土と比べて流域面積が小さいことなどから各地で安定的に水を確保することが困難となっていて、本島の水源の大部分は、北部のダムや河川に頼るものになっています。
本島中南部には、北部から導水管を通して送水が行われています。
今回、破損し漏水した導水管は、北部のダムの水を本島中部の石川浄水場と南部の西原浄水場に送るものでした。
企業局が、大動脈と表現するほど重要な導水管で、断水の可能性のある地域が広範囲になっています。
那覇市の一部では、2025年11月24日午後7時半ごろから断水が始まる見込みだということですが、断水に関する最新情報は各自治体や県企業局のホームページをご確認ください。
