著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
来年秋の完成をめざす首里城正殿の玉座の上に掲げられる扁額の額縁部分が報道陣に公開されました。公開されたのは琉球王国時代、中国の皇帝から贈られた書をもとに作られた扁額の額縁です。
全部で3枚ある扁額のうち「中山世土」の扁額に取り付けられる額縁には長野県の木曽ヒノキが使用され、県外でおよそ1年半の時間をかけて制作されました。
これまでの額縁は漆に金箔で模様を描いていましたが、尚家の古文書に額縁が彫刻だったと記されていたことが明らかになり、令和の復元では額縁に9体の龍を透かし彫りの技法で彫刻しています。特に中央に構える正龍の瞳の向きは、額縁を立てかけた際に琉球王国全体を見つめるように施されています。
彫刻師・杉浦誠さん「今回の龍は顔を下向きに(扁額)が立ち上がると顔が下向きで、龍の顔が王朝のほうを向いてる感じになるかと思います」
額縁には今後、漆塗りや金箔を塗る作業が行われ、来年の3月に完成する予定です。