めざせ甲子園、きょうは石川高校です。チームには、部員たちが心に留めている合言葉と、40年以上に渡って成長を見守ってきたOBの存在がありました。
練習開始30分前。グラウンドに集まり、準備を始める選手たち。1年前には見られなかった光景です。
石川高校 兼島琉生選手「練習開始の時間や機敏さが変わってきている」
石川高校 前田倖主将「練習も前は遊びながらやったりとか真剣にやらないことが多かった。今はみんなが野球に必死になって、野球が本当に楽しい」

部員たちを変化させたのは『ありがとうを発信し、ありがとうをもらう』というチームで決めたスローガンでした。
石川高校 前田倖選手「ありがとうを増やそうとミーティングで話して、1つ1つのプレーにありがとうと言うのが楽しい」
石川高校 兼城琉生選手「ネガティブな発言が少なくなった。(以前は)エラーしたら『エラーするな』とか『送球良くしろ』だったが、(今は)それをカバーしたりして“ありがとう”という言葉が増えた」
石川高校 安里心結さん「ありがとうがたくさん増えて、互いにアドバイスするようになっている」
周りに感謝し、感謝される行動をとる。どんな時もポジティブな精神を意識することがチームを大きく成長させました。

そんな部員たちの変化を誰よりも近くで感じてきたのがこの方!
石川高校 野球部OB 石川善一さん(86歳)「平成元年に石川が甲子園に出た時の記念帽子。もう30年前の話だが大事に持っている」
野球部のOB・石川善一さん。68年前、石川のエースとして県大会で準優勝。甲子園にはあと一歩届きませんでしたが、卒業後もチームを見守ってきました。
石川高校 兼城琉生選手「大先輩。石川の誇り」
石川高校 安里心結さん「今までの石川を教えてくれたのは石川さん」
今もほぼ毎日、練習に顔を出し、選手たちを見守っています。その手には、チームの40年に渡る歴史を記録してきた練習日誌が!
石川高校 野球部OB 石川善一さん「私の日記。きょうはこういうことがありましたねとか、(選手が)どういう調子かとか」
石川高校は過去に2度甲子園に出場。石川さんはその2回とも選手とともに甲子園に足を運んでいます。
石川高校 野球部OB 石川善一さん「やっぱり母校は好き。自分が叶えられなかった甲子園を、後輩たちにはどうしてもあの甲子園の景色を見てもらいたい。その気持ちで3回は行きたいと思っている。2回は行った。あと1回はと思うけど厳しいかな」

石川の甲子園出場を誰よりも願う石川さんにとって、今年うれしい出来事が!甲子園に出場した1989年の選手たちの子どもが入部してきたのです。
石川高校 野球部OB 石川善一さん「お父さんより大きいね。父親は1m64cmしかなかった。この子は1m78cmある。お父さんは非常にパワーヒッターだったけど、この子はお父さんより体もあるし良いんじゃないか」
石川高校 塩濱康真選手「お父さんが元々ここで野球をしていて甲子園にも出場していて、自分もここで甲子園に出場してみたいという思いで決めた。自分もお父さんのように石川さんを甲子園に連れていきたい」
チームの合言葉は「ありがとう」。ポジティブな精神で成長を遂げてきた石川高校野球部。石川さんをはじめチームを支えてくれた人たちに、この夏のプレーで「ありがとう」を伝え続けます。
「絶対勝つぞ~!しゃー!」

石川は北中城と対戦します。
今年も14日から毎週土曜日の夕方4時に「速報めざせ甲子園!」を放送します。番組では山城アナウンサーとMCをつとめてくれる野球部のマネージャーを募集します。挑戦したいというマネージャーはQABのホームページからご応募ください。ぜひ挑戦してみてください!“めざせ甲子園” あすは豊見城です。
