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「現場を自らの目で確認したうえで、地元のみなさまの声を直接の伺う機会をもつことは極めて重要」と意義を語り週末、就任後初めて沖縄本島を訪問した木原防衛大臣。代執行で国が強行する辺野古の工事、うるま市石川のゴルフ場跡地に整備を計画している陸上自衛隊の訓練場などについて、大臣は地元の声をどう聞いたのでしょうか。

先週金曜日から就任後初めて沖縄本島を訪問した木原防衛大臣。おととい航空自衛隊那覇基地では陸・海・空のそれぞれの部隊の装備品の視察を行ったあと自衛隊員を前に「南西地域の防衛体制の強化が喫緊の課題」だとして、今後、第15旅団の強化を行っていくと述べました。

木原稔防衛大臣「今後15旅団の師団化や補給処支処の新編、自衛隊那覇病院の機能強化、与那国駐屯地への地対空誘導弾部隊の配備にも取り組みます」

木原防衛大臣が本島に初訪問

その後、自衛隊機に乗った木原大臣は上空から普天間基地や新基地建設工事が進む名護市辺野古を視察しました。午後には上空から視察した基地などを抱える自治体のトップなどとの面談。その中で、うるま市の中村市長はうるま市石川のゴルフ場跡地への陸上自衛隊訓練所の整備計画について言及しました。

うるま市・中村市長「地元・旭区から当市に対して要請があり、これについては、沖縄防衛局に届けているところであります。このような地元の声を真摯に受け止め、よく検討をしていただきたいと思います。」

木原防衛大臣が本島に初訪問

この問題をめぐっては先週金曜日、石川地区の自治会長協議会が計画断念を国側に求めるよう知事要請しているほか石川地区選出の超党派のうるま市議も防衛局に対し地区全体への説明会の開催を求めたほか整備計画に反対する意思を示しています。

この問題について木原大臣は「地元の声を重く受け止めて検討を行いたい」と述べました。

木原防衛大臣が本島に初訪問

そして最後に面談を行ったのは玉城知事。国による代執行によって辺野古の工事が進む中玉城知事は改めて辺野古新基地建設の工事を中断し、県との対話に応じるよう求めました。

玉城知事「県民投票で示された辺野古新基地建設に反対する県民の民意をしっかりと受け止めていただくとともに、ただちに工事を中断して、問題解決に向けた沖縄県との対話に応じていただくよう改めてお願いする」

木原防衛大臣は要望を受け辺野古新基地建設について「辺野古が唯一の解決策」とする 従来の政府見解を改めて強調し県と政府の意見は平行線をたどりました。

木原防衛大臣「日米同盟の抑止力と普天間飛行場の危険性とあわせて考えた時に、辺野古移設が唯一の解決策であると考えているところです」

木原防衛大臣が本島に初訪問

一方で懸念の声が強くあがるうるま市石川への訓練場整備計画については地元などからの声をうけ用地取得後の活用法について幅を拡げて再検討するよう指示を出したと明らかにしました。

木原防衛大臣「取得した土地の利用についてこれから幅を広げて検討を行ってきたい」

面談後、整備に向けた土地の取得について見直すことはあるのか問われた木原大臣はこのように述べ土地の取得を見直しには否定的な立場を示しました。

玉城知事「私は自衛隊を認める立場ではありますが、この計画については賛成しかねるということそして、一度白紙に戻して見直していただきたいということをお話をいたしました。」

木原防衛大臣が本島に初訪問

一方の玉城知事はこのように述べたほか木原大臣に対し「地元の意向を尊重する姿勢を示していただきたい」としました。