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楽園の海案内は水中カメラマンの長田勇さんです。今回のテーマは「楽園の海の保全活動」です。

長田勇さん「今回は、宜野湾のマリンスタッフが行なっている海の保全活動に同行して来ました。」

ではVTRご覧ください

長田勇さん「宜野湾マリーナに5人のスタッフが集合しました。活動は定期的に実施されているようで、毎回5人から10人ほどが参加するそうです。」

保全活動ですね!

長田勇さん「宜野湾沖にあるポイントに到着しました。2人1組3グループに分かれてエントリー。私は、ドルフィンループの東恩納とおるさんと一緒に潜ります。ここのポイントは、柔らかいサンゴ・ソフトコーラルやテーブルや枝の形をしたミドリイシの仲間が数多く群生しているポイントです。」

宜野湾沖ですか!

楽園の海 海の保全活動

長田勇さん「これだけの広範囲に様々な種類のサンゴが生息しているポイントは、沖縄本島でも数える程です。昨年の高水温や今年の台風6号にも負けないで、生き残ってくれた強いサンゴ達。でもそんなサンゴにも小さな敵が居るんです。」

心配です。

長田勇さん「とおるさんがチェックしていた場所を見てみると枝が白くなってますね。これは、サンゴが部分的に死んでいる状態です。その近くで、とおるさんがピンセットを使って何かを掴もうとしていますね。枝の隙間に何かいるようです。」

見えました。

楽園の海 海の保全活動

長田勇さん「取り上げたのは、シロレイシガイダマシという名前の貝。実はこんなに小さな貝が、サンゴの敵なんです。この貝は、枝サンゴが大好物でサンゴを食べた直後だとこのように白くなり数日経つと藻が生えて真っ黒になります。シロレイシガイダマシが大量発生する前に駆除することが綺麗な珊瑚礁をいつまでも残す為に必要となってくるんです。少人数でも定期的に活動することが、サンゴにとっては一番大事な事なのかもしれません。」

大切ですね。

長田勇さん「この日駆除した貝の数は99個。この量だと、サンゴに多大な影響があるわけではありません。貝にとってもただご飯食べているだけなのに悪者扱いされてしまって、ちょっと可哀想ではありますね。」

長田勇さん「そして!とおるさんから嬉しい情報を手に入れた私は、翌日も一緒に潜ることにしました。宜野湾の沖です。前日とは違うポイントで『ある生き物』を探します。」

なんでしょうか!

長田勇さん「今年の干支はウサギ。あと少しで卯年も終わってしまうギリギリのタイミングで、「先日も見かけましたよ?」とのお言葉。比較的ソフトコーラルの多いポイント。シロレイシガイダマシは硬いサンゴでしたが、柔らかいサンゴを餌としている生き物なんです。とおるさんの指さす方を見てみると・・・ありました!黒い塊!!これ貝なんです。」

楽園の海 海の保全活動

えええ?

長田勇さん「しかもサンゴを食べてる真っ最中です!手前の少しハゲている部分、サンゴが食べられた跡です。名前はウミウサギガイ」

ウサギ?

長田勇さん「サンゴを食べ散らかす憎っくき敵かと思いきや、以前はお土産やさんでも売られていた為乱獲されて数が減ってしまっているサンゴを食べても駆除対象にならない、珍しい存在です。」

個体数の差でしょうか?シロレイシガイダマシとは扱いが違うんですね。

長田勇さん「さらに別の場所で3つ発見!ソフトコーラルの上に乗っかって食事中です。黒い部分は外とう膜です。」

この形でなぜ海うさぎ?

長田勇さん「白い部分は貝の表面で指で触ると少しずつ外套膜が引っ込んでいきます。貝の全身がこちら。この姿が、ウサギに似ている事から付いた名前なんですね私にとって、今年初の出会いなのに、1ダイブで4個目撃。もっと早く潜りに来ればよかった。可愛らしいからと言って、見つけても持ち帰らないようにして下さい。」

楽園の海 海の保全活動

来年の干支はタツですね!

長田勇さん「少しでも早く紹介出来るよう、今から探しておきます。」

ありがとうございました、以上楽園の海でした!

取材協力ドルフィンループ