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夏の甲子園をかけた全国高校野球選手権沖縄大会がいよいよあす開幕します。3週間にわたる注目校の紹介もきょうが最終回です。最後に登場するのは第1シード・沖縄水産。古豪復活を誓うこの夏、選手たちには勝利を報告したい仲間がいました。

この春、実に25年ぶりに春の県大会を制し「古豪復活」の狼煙をあげる沖縄水産。甲子園のかかる県ベスト4以上の試合からしか着用が許されない、伝統の「セーラー服」を身にまとった応援も1998年以来となる夢舞台での出番を待っています。

沖縄水産 古豪復活の夏に誓う 勝利の報告

新垣 匡平 選手「2年連続準優勝した時からの伝統がある洋服なので、この踊りも伝統があってキレキレのダンスを踊ってそれを見て試合に出ているメンバーが自分たちも頑張ってきたことをここで発揮しようと頑張ってほしいです」

この夏、第1シードとして挑む沖縄水産。部員は102人と多いものの、野球場が2つある充実した環境の中で、一人ひとりが野球に打ち込み力とつけてきました。

春の大会、打率・出塁率ともに驚異の7割超え。キャプテンでリードオフマンの川端南海斗。同じく出塁率が7割に迫る2番の吉元悠貴(はるき)の2人でチャンスメイク。

そして春の大会ではホームランも放っている知念琉月(りつき)が4番に座る上位打線でこの夏も得点を奪いにいきます。

吉元悠貴選手「春の大会でも自分と川端が得点に絡むことが多かったので夏も自分たち2人が出塁やタイムリーで得点にかかわって一戦必勝で最後まで戦いたいと思います」

沖縄水産 古豪復活の夏に誓う 勝利の報告

また、投手陣は大会ごとに背番号1が異なり夏のエースをかけた争いはし烈。秋のエース・上原昂也(こうや)春のエース・比嘉晟那(せな)さらに春の大会唯一全試合に登板した平田李維(りい)もいて、誰が夏のマウンドにあがるのか最後まで競い続ける形となりそうです。

夏への緊張感も高まる一方でチームのテーマは「エンジョイベースボール」ピリッとした中でも野球を楽しみながらいい雰囲気を作って夏に臨もうとしています。

そんな沖水ナインたちには、この夏、勝利を報告したい仲間の存在がありました。今月10日、出航を待つ1隻の船。沖縄水産・海洋技術科の生徒が実習を行う「海邦丸」です。

宇根 証 選手「沖水に入学する時から夏の大会に出られないという条件でこの学科に入学してきているので、その覚悟は決めているので」

沖縄水産 古豪復活の夏に誓う 勝利の報告

野球部からも4人の選手が乗船しました。遠洋航海実習は40日間で来月19日まで。つまり4人は夏の沖縄大会に出場することができません。

宇根 証 選手「電波が船に乗ったら無くなってしまうのでグループLINEに回したり各個人に自分から励ましの言葉、前向きにプレーできるように選手には報告しました」

実習に行くメンバーの1人・宇根証君は出発前、仲間たちに思いを託すメッセージを送っていました。同級生全体には「船からも応援している、いい報告を期待している」というエールを。そして個人個人にもそれぞれに合わせた前向きな言葉を贈っていました。

川端南海斗主将「お前たちならいけるって励ましてくれて、それはとてもうれしかったですし、それとともに自分たちもやらなきゃいけないんだなと改めて実感しました」

桃原竜平選手「俺たちの分も頑張ってなって来たので、それに応えられるようにやっていきたいと思います」

また4人と一緒に同じ舞台で戦うためには「夏の甲子園出場」しかない。吉報を待つ仲間の存在が沖水ナインの夢への思いを一層強いものにしています。

沖縄水産 古豪復活の夏に誓う 勝利の報告

川端南海斗主将「4人のために、4人のためにでもあるし自分たちのチームの結果のためにでもあるし、自分たちが背負っているものは大きいと思うので、大きいですし重いのでてっぺん取って甲子園にいけるように頑張ります」

宇根 証 選手「一人ひとりがやるべきことをしっかりとやって全力で勝ち進んで優勝して甲子園に連れて行ってほしいです」

2年半頑張ってきた自分のために、そして吉報を待つ仲間のためにも。「古豪復活」の機運高まる第1シードとして挑む夏。球児の夢、甲子園をかけた沖縄大会いよいよあす開幕!

桃原竜平選手「地元の人とか海に行っている4人の期待も乗せて良い結果が出るように頑張りたいと思います」

吉元悠貴選手「甲子園を決めてまた4人と一緒に甲子園に行こうということを報告出来たらいいと思います」

集合!「てっぺん取るぞ!おおー」

沖縄水産 古豪復活の夏に誓う 勝利の報告