※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

県民「(マスクを)着けさせずに遊ばせることがあまり前よりも気を使わなくてもよくなったかなっていう」「少し気持ち的には楽になった」

県民「今から夏だから暑いからマスクしたくないし、ちょうどいいかなって」

県民「外では(マスクを)外して、店の中とか(室内に)入るときは着けようねっていうふうに言っているので」

マスクの対処方針緩和で保育の現場は

玉城知事「対応をそれぞれ県民に判断して頂くこと非常に難しいことなんですけど感染対策をしっかり取って頂くことが肝心です」

南部医療センター こども医療センター 張慶哲医師「その変化に合わせて、感染対策を変えていくより適切なものにしていくというのは妥当なことなのかなと思っています」

先月、新型コロナの対処方針が変更され、就学前の子どもに対しては一律に求めないことになりました。子どもたちを育てる保護者や保育の現場では、この変化をどのように受け止めているのでしょうか。

飛沫による感染を防ぐため生活の必需品ともいえる「マスク」がコロナ禍3年目の今、大きな転換点を迎えました。

マスクの対処方針緩和で保育の現場は

先月末、県が打ち出した”屋外マスク不要”の方針。外にいて”ソーシャルディスタンス”を保てる場合や距離が取れなくても会話がない場合には、”マスクを外してもいい”ことになりました。

濱元晋一郎記者「対処方針が変更され、マスクを外すことのできる機会が増えました。この変化を街の人はどのように受け止めているのでしょうか」

県民「子どもにとってはすごくいいなと思います。熱中症の心配もそうですし、気持ちの面でもやっぱり、(マスクを)とりたいって言っていたので」

県民「(マスクは)着けたくない(Q.どんな場面でマスクを着けたくない?)走ってるとき、(Q.苦しい?)(うなずく)」

屋外マスクなしを歓迎する声が大半を占める一方。

県民「公園で僕自身がマスクを忘れた時は、まわり全員が着けていたんですよ。保護者さん、なので、その時はちょっと気まずいなっていう、同調圧力とまではいかないですけど、少し気まずさは感じましたね」

かつては「マスク警察」という言葉まで飛び出したこともあり、マスクをしないことで批判の対象になったりしないか…一抹の不安を抱えている人もいました。

県立南部医療センター・こども医療センターの小児感染内科に務める張 慶哲医師もマスクをし続けなくて良くなったことを前向きに捉えていくべきだといいます。

マスクの対処方針緩和で保育の現場は

南部医療センター こども医療センター 張慶哲医師「一律のマスク着用ということじゃなくて、そこから一歩進んで、どういう場面でマスクが必要なのか別の対策で補えるのかみたいな方向に進んでいってくれたらとてもうれしい」

マスクの着脱で対応が分かれたのが、小学校前の子どもです。2歳未満はこれまで通り、マスクの着用を求められていません。

2以上の未就学児は、マスクを着けるべきかどうかまわりの大人が体調を見て判断することになっています。

南部医療センター こども医療センター 張慶哲医師「そもそも2歳、3歳、4歳、5歳というような年齢で正しくマスクを着用できるのかということに対しては私はちょっとかなり疑問がありますので、マスク以外の対策をきちんとやっていただいたうえある程度のリスクを受け入れていくしかないのかなというふうに思います」

子どもの年齢によって分かれる「マスク着脱」の判断。難しい舵取りを迫られているのが保育園や幼稚園です。

保育園 園長「小学校でもマスクは必ずじゃなくてもいいよっていうのがあるのであれば園でもそんなにますく着用を必ずやらないですけど、そういったわけにもいかないと思うので難しい」

滑り台をすべったり、かけっこをしたり梅雨の晴れ間の外遊びを”マスクなし”で楽しむ子どもたちの姿がありました。0歳児から5歳児までおよそ160人の子どもたちを預かる那覇市の「さくら保育園」では園庭で遊ぶ間は、マスクを着けなくてもいいことにしています。

マスクの対処方針緩和で保育の現場は

さくら保育園 香村直子園長「熱中症の方が怖いですかね、ほんとうに亡くなってしまうとか、そういうことになると本当にもうコロナどころではないので」

「マスク着用の基準緩和」には、夏の熱中症予防という意味合いもあります。強い日差しが降り注いだこの日は、那覇市で最高気温が30度近くまであがり「ほぼ真夏日」となりました。

南部医療センター こども医療センター 張慶哲医師「体の小さい子どもは、体温の調整も苦手なので、特に2歳から5歳というところでは外でマスクをさせるのは、状況に応じてですけど私は強くは勧めていないという意見です」

しかし、県内の感染状況は高い水準で下げ止まりの状況にありマスクをしないことへの怖さをぬぐえずにいます。

マスクの対処方針緩和で保育の現場は

さくら保育園 香村直子園長「園外に散歩に行く時に、マスクをして出ていく園児を見るとやっぱり気になる、先生たちに歩く時はマスクを取ってもいいんじゃないのというけど、やっぱり外からのあれもちょっと気になるのか、着けていったりもしていたんですけど…」

長いマスク生活に慣れてしまった社会の目がどうしても気になってしまうといいます。

南部医療センター こども医療センター 張慶哲医師「2年分の成長した姿をみんなで見せていく。少しずつ段階的にバランスを考えてより自由な社会に一歩ずつ戻していくということなのかなというふうに思います」

マスクの効果に疑いの余地はないものの対策のすべてというわけでもありません。価値観を押し付けたりせず「思いやりを持って正しく恐れる」ことが改めて求められています。