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”横向き”か”正面向き”かで大きな議論となっていた首里城正殿前の大龍柱の向き。12月1日大きな動きがありました。2022年度の正殿復元の着工を控え、国の技術検討委員会が「暫定的」な結論を出しました。

国の技術検討委員会高良倉吉委員長「暫定的に寸法記や尚家文書の資料に基づいて、大龍柱は向き合う形で前回を踏襲します」

12月1日開催した、国の技術検討委員会は、正殿前の大龍柱の向きについて2019年に焼失した首里城と同様、1768年と1846年に書かれた文書をもとに、”横向き”で復元すると、暫定的な結論を出しました。

龍柱の向きについては、2020年、新たに見つかった1877年にフランス海軍が撮影した首里城最古の写真で、”正面向き”であることが確認されたことから、検討が続けられてきました。

国の技術検討委員会高良倉吉委員長「明治10年にフランス人が撮った写真の大龍柱は正面を向いているのは確かな事実ですよね。しかし、それは首里城の外側だけを捉えている。外面のみではなくて、内部の情報を統一的に示す資料は寸法記や尚家(文書)であると、そういうことを重視して、(大龍柱の)向き・構成については前回のものを踏襲しましたという話です」

この委員会の発表をうけて、「正面向き」を訴える市民団体が12月2日、会見を開き抗議の声をあげました。

絵図から考える首里城の会 佐久本伸光代表「しっかり説得力のある証拠を出して県民に、議論の中でより、いい首里城を再建・復元してほしいなと思います」

市民団体は、2022年1月30日に開催予定されている技術検討委員会の報告説明会について、県民が広く議論に参加できる機会となるよう求めています。

  首里城 龍柱の向きをめぐって… 暫定的な結論