夏休みの宿題の話題です。新型コロナの影響で夏休みの期間が短くなるなど、去年に続きいつもと違う夏休み、子どもたちの宿題にも変化が起きていました。

図書館が、机に向かう子どもたちであふれています。これは、夏休み最終日の光景です。

宿題する子ども「部活とかでちょっと勉強しなかったんで。あと5時間くらいはかかると思います」

子どもの頃の思い出の一コマを飾る「夏休みの宿題」。しかし、今、新型コロナの影響で変化が起きているんです。

変わる夏休みの宿題

夏休みの過ごし方について確認していたのは、恩納村立安富祖小学校の子どもたちです。先週、スタートした夏休み、今年は新型コロナによる休校の影響で、例年より7日、短くなりました。そのため、宿題の量も、ちょっと少なくなったそうです。

安富祖小学校・目取眞好美先生「例年であれば作文ひとつ工作ひとつという形で、ひとつずつ課題与えていたのが、工作とか作文の中からひとつという形にはなっています」

時間のかかる工作や自由研究などは、「やりたいものを1つだけ」というスタイルとなった一方、新たに導入されているのが、パソコンを使った宿題です。

そのひとつが、日記です。休み期間中、週1回、日記や楽しかったことを書いて 先生に送るというものです。これは、タイピングの練習も兼ねていて、2年生ではまだ習っていないローマ字も、表を見ながらできる範囲で文章を綴ります。

この学校のパソコンの宿題は、文章の作成や問題を解くだけではありません。パソコンを見ながら、踊りはじめた子どもたち。いったい何の宿題なんでしょうか。子どもたちが見ていたのは、エイサーの動画です。実は夏休み明けに控えた運動会で、踊ることになっています。

安富祖小学校・目取眞好美先生「運動会練習が8月23日から始まりますので、家でしっかり練習してきてください」

変わる夏休みの宿題

パソコンの活用が進んだ背景には、コロナの影響があります。

安富祖小学校・荻堂哲校長「これをすすめるきっかけになったのが、コロナですね。もうやらないといけないので、職員と話し合って、失敗もあるだろうけど、やって進めてみようということで」

安富祖小学校では、去年から児童全員にひとり1台ずつ、タブレット端末を配布し、子どもたちがパソコンに慣れ親しめるようを工夫しています。

安富祖小学校・荻堂哲校長「色んな所で使うことになれば、使える場所いっぱいあるので、それを子どもたち自身が発見していく、これはタブレットがいいな、これは書いた方がいいな、そういう両方一緒に進められるような子どもができていけば一番いいかなと思って」

変わる夏休みの宿題

パソコンを使った新たな宿題のスタイルが生まれている一方で、県民にとって「友」のような存在だった夏のテキストに、異変が起きていました。

沖縄の教職員が編集している「夏休みの友」。発行部数は、多いときで10万部にのぼりましたが、ここ数年は、県外の出版社のテキストを採用する学校が増え、7000部にまで落ち込んでいます。そうした中、コロナで夏休みが短縮されたことも重なって、去年から休刊することになりました。

桃原徹雄さん「昭和52年の夏休みの友などは、ほとんどが編集委員の先生が手描きで書いている」

元小学校教師の桃原徹雄さんは、30年にわたって、夏休みの友の編集委員をつとめてきました。夏休みの友の歴史は、本土復帰前にさかのぼるといいます。

桃原徹雄さん「復帰前には教材というのが非常に少なかったわけですね。学校の教員でこういったような学習の教を作って子どもたちにさせようと。子どもたちにもやはり勉強を、長い夏休みに、勉強する習慣をつけさせていかなといけないんじゃないか」

変わる夏休みの宿題

沖縄の子どもたちに勉強する習慣をつけてもらおうと編集された夏休みの友。国語や算数の問題だけでなく、体育や音楽、図工など全教科が網羅されているのが特徴でした。しかし、2007年の全国学力テストで沖縄の子どもが最下位となり、県がその対策に乗り出すようになると、夏休みの友も、国語と算数を強化した構成となっていきます。そうした中でも、必ず入れてきたのが、沖縄の文化や自然に関するページです。

桃原徹雄さん「初版から貫いているのが、沖縄のわらべ歌とか、沖縄の昔話とか、そういったものも載せてあるんですよ。子どもたちと一緒になって学んだり、遊んだりしていますと、今子どもたちに欠けているのは何か、教えたいのは何なのかというのがわかってきますので、それを、夏休みのともに取り入れたいなと」

時代の声に合わせて、その姿を変えてきた夏休みの宿題。コロナの影響もあり、変化が急速に進んでいますが、休みの間に「学校では体験できない学びをしてほしい」という教育現場の願いは、いつの時代も重なるものがありました。