鳥本来の「飛ぶ」姿を間近に体験することができるバードパフォーマンスショー。県内初のショーに挑戦する飼育員と鳥たちの奮闘に密着しました。

スーッと静かな低空飛行。獲物を狙う猛禽類の野生の姿です。これは、バードパフォーマンスショーと呼ばれるもので、鳥本来の「飛ぶ」姿を間近で体験することができます。

沖縄初のショーに挑戦したのが、名護市のネオパークです。動物公園の新たな魅力を作ろうと企画しました。ショーのリーダーに抜擢された栃木清佳さん。

初開催!バードパフォーマンスショー

栃木清佳さん「お尻とかで感情表現してくれたりするので。(Q.ちなみに今は?)エサありがとうみたいな感じだと思います。」

飼育員としての経験は浅いものの、持ち前の元気と明るさで、今回、未知の世界に挑みます。

訓練がはじまったのは、今年2月。栃木さんたち飼育員は、専門的な技術を学ぶため、兵庫県の施設で1か月間の研修生活を送りました。ところが、そんな矢先に訓練は新型コロナの影響で一時中断に追い込まれ、再開されたのは、本番を1か月後に控えた先月末。ネオパークは、指導者を招き、猛特訓をスタートさせることになりました。

ショーに出演する鳥は、ハリスホークの流星とショー、オオフクロウの福豆、アオボウシインコのステイシー、キバタンのふうがの5羽です。ショーで、鳥たちが本来の「飛び方」を発揮できるように、スタッフが一番気をつけていたのは、エサの量でした。

毎朝の日課となっているのが体重測定。その結果は、毎回神戸のバードショーの専門家に伝えることになっています。体重の変化や、前日の飛び方などを報告し、与えるエサの量について、意見を仰ぐのです。

アニマルエスコートサービス・内海秋穂さん「エサが5グラム10グラム、いつもより多いだけで、鳥たちはお腹が膨れてしまって、次の日のショーに影響が出てきてしまうので、本当にエサの量は重要な判断になってきます。」

訓練は、まず鳥に紐をつけた状態で飛ばすことからスタート。生まれた時から室内で飼われていた鳥たち。自然の風が吹く中での飛び方を知りません。こちらは、気分屋のフウガ。栃木さんは、フウガに、だいぶ手を焼いているようでした。

初開催!バードパフォーマンスショー

内海さん「もっともっと仲良く過ごしていってもらって、信頼関係をつけていってもらわないといけないかなと思います。」

果たして、ショー本番までに、鳥たちとの信頼関係を築くことができるのでしょうか?バードパフォーマンスショー、公演初日を迎えました。

栃木さん「鳥の本当の力がすごいっていうことを知ってもらいたいので、その鳥の能力を伝えるお手伝いという形で、ちゃんと皆さんに伝わるように頑張ります。」

いよいよ本番です!大勢の観客を前に、堂々たるフライトを披露したのは、アオボウシインコのステイシー。一方、こんなハプニングも…。生まれて1年の若鳥、ハリスホークのショー。木の枝にとまったまま、戻ってきません。想定外の事態に、栃木さんは…。

栃木さん「緊張しているみたいです。私と一緒ですね。」

落ち着いて対応。すると、ショーが、戻ってきました!クライマックスは、キバタンのふうがです。この1か月間、栃木さんはふうがと、ずっと一緒に過ごしてきました。

栃木さん「皆様にご挨拶は?」ふうが「コンニチハ!」

初開催!バードパフォーマンスショー

声掛けに答えるふうが。ふたりの絆は、しっかり育っていたようです。

このショーで鳥の能力を紹介したいと話していた栃木さん。実は、もうひとつ、伝えたいことがありました。それは、やんばるの生き物の現状です。

栃木さん「やんばるの森にはヤンバルクイナをはじめ、リュウキュウヤマガメやカラスバトといった、世界でこの森にしか住んでいない希少な動物たちが数多く住んでいます。」

ネオパークには、やんばるの森で交通事故にあい、保護された鳥たちがいます。

栃木さん「やんばるの状況を、うまくショーに入れられるように、みんなに知らせられるようにがんばります。最近よそからきたマングースや、捨てられた猫にご飯をとられて困っているみたいです。」

15分のステージが終わりました。

内海さん「お疲れさまでしたー」栃木さん「お疲れ様ですー」内海さん「もう上出来やと思います。ここからまだまだレベルアップして、もっともっとレベルの高いショーにできていけたらいいですね。」

沖縄ではじめて開催されたバードマンパフォーマンスショー。人と鳥のチームプレーで、生き物や沖縄の自然の魅力を発信していきます。

初開催!バードパフォーマンスショー