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開催の可否が注目されている夏の甲子園。県内では多くの球児たちが夏に向けて自主練習に励んでいますがその中には、甲子園を目指し台湾からやってきた選手たちがいます

部活動ができず限られた環境の中で、自主練習に励む球児たち。最後の夏を目指して汗を流していたのは沖縄カトリックの台湾出身の選手たち。

春の大会でエースナンバーを背負った李明峰(リーミンフォン)君。

3番バッターを任せられている秦逸文(チンイウェン)君。外野を守る柯苡豪(コーイホウ)君。3人ともチームの主力として活躍しています。

秦逸文(チンイウェン)選手「今はなかなかみんなと練習できなくて寂しいですけど夏に向けてしっかり取り組んでやっています」

日本で高校野球がしたいと台湾からやってきた選手たちの存在はチームに良い影響を与えていると岸本監督は話します。

台湾から甲子園を目指して

岸本幸彦監督「志というところ、背負っているものがあるというのは日本の生徒も見習うところがあるのかなと思っています」

台湾の中学を卒業後、親元を離れて沖縄での生活を始めた選手たち。今では自炊もそつなくこなします

柯苡豪(コーイホウ)選手「野菜炒めと肉も入れています(Q.それは沖縄そば?)はい、沖縄そばです。沖縄そばは好きです」

沖縄に来たばかりの頃は、言葉の壁にぶつかったといいますが今ではほぼ不自由はありません。

李明峰(リーミンフォン)選手「(好きなのは)日本のラーメンとか」

秦逸文(チンイウェン)選手「沖縄料理じゃないの?」

李明峰(リーミンフォン)選手「沖縄料理です笑」

そこには彼らの地道な努力が。

台湾から甲子園を目指して

秦逸文(チンイウェン)選手「今は(日本語検定)2級持っています。1級は1点足りなかった。悔しかった。みんなと話したいです。それから勉強した」

野球をするために文化も言葉もわからなかった沖縄へ飛び込んできた3人。そこには、日本の高校野球への憧れがありました。

柯苡豪(コーイホウ)選手「小さい頃に(台湾の)テレビで甲子園を見ていて感動しました。それで日本の高校野球に憧れてここに来ました」

台湾のテレビでも放送されているという「甲子園」画面から伝わってくる大会の熱気、日本の球児たちの姿に心打たれたという3人。

その舞台に自分たちも立ちたいとやってきた沖縄。ここにはまさに彼らが憧れた「日本の高校野球」があったといいます

李明峰(リーミンフォン)選手「高校野球のイメージはみんな一緒に最後まで一生懸命の気持ち」

秦逸文(チンイウェン)選手「負けない気持ちがすごく感じて逆転されたらし返すみたいな感じで」

柯苡豪(コーイホウ)選手「みんな同じ目標を持って勝っても負けても涙を流すのがすごく感動しました」

台湾から甲子園を目指して

しかしこの取材中に舞い込んできたのは。「夏の甲子園の中止が検討されている」という報道でした。

秦逸文(チンイウェン)選手「今コロナだからしかた…(悩む)3年やってきて最後の夏だから今やってきたことを最後の夏に出せないのはちょっと…今は(甲子園が)あることを信じてしかないですね」

正式に発表されたわけではない。3人は台湾から追い求めてきた甲子園があることを信じて夢に向かって汗を流します

柯苡豪(コーイホウ)選手「夏の大会で活躍して、助けてくれた人に見せたい」

李明峰(リーミンフォン)選手「最後の夏完璧で終わりたいと思います」

秦逸文(チンイウェン)選手「やっぱり甲子園ですね」

球児たちが夢見ている夏の甲子園については日本高野連が20日に開催の可否などについて協議し会見を開き発表する予定となっています。