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私たちの街中にある、普段は立ち入れない場所。そこでは何が行われているのか。そして何があるのか。それを知ったとき、新たに見えてくる真実とは。立ち入り禁止のその先。

立ち入り禁止のその先、第2弾です。今回は、私たちの身近にある変電所。言葉では耳にしますが、どのような役割をしているのか、よくわかりませよね。今日は、その変電所の内部を大公開です。

私たちが生活していく中で、必要な”電気”。テレビや洗濯機などあらゆるものに必要で、今はあるのが当たり前の存在です。しかし電気がどのように家まで送られているのかは、皆さん意外と知りません。

立ち入り禁止の変電所

中村キャスター「県内いたるところで見かけるこういった立ち入り禁止の変電所。”大量の電気が流れている危険な場所”というイメージがありますが、ここで行われていることはきっと、生活に欠かせない重要なことに違いありません。」

そこで “沖縄電力”に協力していただき、立ち入り禁止の中に入らせてもらうことに・・・

沖縄電力 比嘉 健士郎さん「それでは、今から変電所の内部へ案内しますが、2点だけ注意事項をお願いします。まず、周りの機械には触れないようにお願いします。そして安全のために、ヘルメットの着用をお願いします。」

中村キャスター「わかりました。」「大きな鍵がいま外れました。いよいよ潜入です。」「ここがすでに立ち入り禁止ですよね。」

変電所は県内におよそ100ヵ所。必ずしも、市町村に1つというわけではなく、地域の電気の使用量によって変電所の数が異なります。そしてこちらの建物も変電所の一つ。街の景観に配慮されていて、内部には、騒音対策などの工夫がされています。

中村キャスター「今日、たくさん撮影機材とかもあるんですけど、大丈夫ですか?」

沖縄電力 比嘉 健士郎さん「設備に近づいたり触れさえしなければ、大丈夫です。アスファルトの舗装部分を普通に歩く分には大丈夫です。」

中村キャスター「あくまで、この立ち入り禁止の中でも、砂利の中はさらに立入禁止ということなんですね。」

立ち入り禁止の中でも、砂利の中はさらに立入禁止

沖縄電力 比嘉 健士郎さん「そうです。」

とはいえ、変電所内は立ち入り禁止。なにか物が入ってしまったからと言って勝手に入らないようにしましょう!

ところで、変電所の役割とは?

沖縄電力 比嘉 健士郎さん「送電線から送られてきた電気をこちらの変電所で電気を変化させて送る場所となっています。」

電気の始まりは発電所。県内は主に火力発電所で作られた電気を使用しています。その発電所から作られた電気が送電線を通って変電所へ。発電所では、13万2千ボルトあった電圧が、変電所間で6万6千ボルトに落とされます。電圧というのは、電気を運ぶ力のこと。電圧が高いほど、大量の電気を遠くまで無駄なく送ることができます。その電圧が段階的に下げられて、最終的には100~200ボルトの電圧まで下げられた電気が皆さんの家庭に届いているのです。

中村キャスター「大きい電圧を小さくする為の施設ということなんですね。気づいたんですけど(作業員が)誰もいないんですね。」

沖縄電力 比嘉 健士郎さん「そうなんです。通常、変電所は無人になっています。沖縄本島では給電指令所というところで、集中的に監視制御しています。」

このあと給電指令所へ潜入!そこには、私たちの生活を支える大きな役割が・・・

給電指令所へ潜入!

立ち入り禁止のその先。今回は県内におよそ100ヵ所ある変電所に潜入。変電所には、発電所から送られてきた高い電圧を下げて、家庭に向かう電柱に送る役割がありました。つづいて向かったのは、変電所を制御している、給電指令所。沖縄電力 親田 政明さん「どうぞこちらへ。」(中へ入る)

中村キャスター「大きい画面がありますね。」

こちらでは、安定して良質な電気をとどけるために、発電所や変電所、送電線、配電線などの電力系統全体の動きを24時間体制で常に監視しています。」

沖縄電力 親田 政明さん「万一、落雷や台風などの自然災害や設備故障などによって停電した場合には速やかに復旧操作を行い、停電時間の短縮を図ります。」

中村キャスター「ということは、台風で停電になったら、そのエリアがここですぐわかるんですか?」

沖縄電力 親田 政明さん「細かなエリアの監視は、沖縄電力の支店で行っています。」

つづいては支店へ。こちらにある指令室は、各エリアの配電線路を監視。配電自動化システムを使用し、電柱に取り付けられた開閉器というスイッチの役割をしている機器を遠隔操作しています。中村キャスター「このシステムで、街中にある配電線路を監視しているんですね~。」

沖縄電力 玉那覇 剛さん「はい!そうです。また台風とかで停電が復旧する時にも、この変電所や配電自動化システムが大きな役割を担っています。」

飛来物等により、ある場所の区間にトラブルがあった場合、いったん、原因がある配電線路全体が停電します。そのあと自動的に変電所側から電気が送られ、停電の原因がある区間の手前にある開閉器を自動で操作。原因エリア手前まで復旧します。それ以外の区間は、別の変電所から電気を送り、停電原因となる区間以外は、復旧することができます。このシステムを行っているのが、配電自動化システムなんです。

暴風域の時に、すぐに電気が復旧するのは、このシステムで電気を送っているから

中村キャスター「っということは、暴風域の時に、すぐに電気が復旧するのは、このシステムで電気を送っているからなんですね。」

沖縄電力 玉那覇 剛さん「そうです。停電の原因となるエリアは、風がおさまってから、(復旧)作業を行っています。」

また台風の進路によっては、離島に作業員を送り、復旧作業を行っています。」

中村キャスター「以前に比べて停電の数が減っているように感じますが、なぜですか?」

沖縄電力 玉那覇 剛さん「これまで継続して設備の強化に取り組んできたことや、各お客様(ご家庭)がビニールシートやトタンを飛ばないように固定して頂いていることとか、樹木の事前の伐採とかをやっていただいていることが、停電の縮小につながっているのではないかと考えています。」

中村キャスター「そうはいっても、去年はたくさんの台風が沖縄にやってきました。今年も安全に過ごすためには、早めの対策が必要ですよね。」

沖縄電力 玉那覇 剛さん「そうですね。事前の対策というのが、とても重要だと考えております。」

変電所の立ち入り禁止。その先には、私たちが知らない電気が家庭に届くまでの役割と、生活をより快適にするためのシステムがありました。

沖縄電力では、台風の時にホームページで停電情報を公開しています。停電エリアや復旧見込みなど、様々な情報が掲載されていますので、是非参考にご活用ください。

沖縄電力ウェブサイト