今月22日に開幕する全国高校野球選手権沖縄大会に出場する実力校や話題校を紹介する「めざせ甲子園!」。きょうは糸満高校です。打席に強い思いを持つ4番バッターを軸に、チームは去年果たせなかった「あとひとつ」を目指しています

県内高校野球部でも指折りの大所帯部員114人の糸満高校。これまで春夏1度ずつ甲子園に出場、夏は2011年以来の夢舞台を目指している。

去年の100回大会、糸満はその目標にあと1勝まで迫っていた。県大会決勝チームの前に立ちはだかったのは今や沖縄を代表する左腕・興南の宮城大弥。

わずか2安打の完封負け。あと1つ、しかしその1つの白星を得るために越えなければならない高き壁を知った夏。その悔しさがこの1年間、糸満ナインの原動力となっていた。

めざせ甲子園!(2) 糸満「高き壁の向こうへ 4番打者の思い」

兼城陽主将「1年後には宮城を倒して甲子園に行けるように練習してきた。その中での課題がバッティングが弱いというところだったので、バットを振ってきた」

川満剛選手「左ピッチャーはチームとして意識して対戦してきた。去年(決勝)は先輩の力で行かせてもらったので、今度は自分たちで引っ張って連れていきたい」

選手たちの成長を間近で見守り、指導してきた真玉橋治監督。率いる選手たちへの期待は自ずと高まるが、点を取ることには特にこだわってきた。

めざせ甲子園!(2) 糸満「高き壁の向こうへ 4番打者の思い」

真玉橋治監督「とても良い感じでこのチームはバットを振れている 。(打線のカギは)去年出ていた兼城、川満、そして山城真平」

リードオフマンのキャプテン、兼城陽。主に3番で長打力ある川満剛といった去年から打線で活躍し、先輩とともに悔し涙を飲んだ選手たちがチームの中核を担う。

そしてもう1人3年生の元エース候補として、そして今は打線の中軸を任される内野手として活躍を誓う4番バッターがいる。

めざせ甲子園!(2) 糸満「高き壁の向こうへ 4番打者の思い」

去年の決勝で敗れた思いを胸に得点にこだわりを持ってバットを振り続けた糸満高校の3年生たち。4番に座る山城真平もその1人。勝負強さと懸命な姿勢が買われている。

山城真平選手「絶対にランナーを返すという思いで、日頃から試合を想定して練習している」

そう語る山城には打席への特別な思いがあった。

山城真平選手「ピッチャーの時は(打席に)楽な気持ちで入っていたが、4番として出ているので、チームのために絶対に打ってやるという気持ちで入っている」

高校1年生までピッチャーとして活躍していた山城。そのエース候補のひじを激しい痛みが襲った。診断は靭帯断裂。去年4月、自分の手首の腱を移植して復元。プロ野球でも耳にするトミ―ジョン手術を受けた。

それはリハビリ期間を考えると、高校野球ではもうマウンドに上がれないことを意味していた。

山城真平選手「頭が真っ白になった。なかなか切り替えることができなくて、正直、学校や野球に行くのが辛かった」

1年近く続いたリハビリ。その苦しい日々を支えたのは…

山城真平選手「真玉橋先生やチームメイトにも毎日励まされていたので、それで少しづつ気持ちが変わって、リハビリを頑張ろうという気持ちになった。自分にできることは野手になることと思った」

チームの力になりたくて野手の道を選び1年。ボールを投げられるようになってまだ数か月。山城はマウンドにかけていた思いを今、サードの守備に、そしてバットに込めている。その山城の姿はチームの活性剤となっている。

辺士名駿投手「真平に応えられるよう抑えていきたい。絶対に先輩たちの悔しさをはらしたい。絶対に勝ちたいと思っている」

兼城陽主将「(真平選手は)チャンスでもどんな時でも1本打ってくれる頼れる存在。自分が塁に出てチームを勢いづけて、たくさん点を取れるように頑張りたい」

山城真平選手「自分を支えてくれた人たちにしっかり感謝して、野球ができる喜びをかみしめて、全力プレーで頑張りたい」

悔しさを味わった夏から1年。ケガを乗り越え、バットにかける4番とともに今度こそつかむ「あとひとつ」!チーム一丸、糸満は高き壁の向こうを見据える。

『絶対勝つぞ!!』

めざせ甲子園!(2) 糸満「高き壁の向こうへ 4番打者の思い」