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学童疎開船対馬丸が撃沈されてから22日で73年です。那覇市内で、2017年も慰霊祭が執り行われました。那覇市若狭の小桜の塔で行われた対馬丸犠牲者慰霊祭。生存者や遺族ら400人が参列しました。

対馬丸記念会理事長の高良政勝さんは「犠牲になった人々の慰霊とともに、子どもたちがよりよく生きていける社会実現に向けて平和創造の発信拠点としての役割を果たしていきたいと思います」とあいさつしました。

慰霊祭には奄美大島・宇検村の元田信有村長も参列しました。宇検村には73年前、対馬丸の生存者や犠牲者が数多く漂着したことで知られています。元田宇検村長は「対馬丸の事件を忘れることなく、地域の平和教育に活かしていきたい」と述べました。

参列者は、「嫌がるのを乗せているもんですからね、港で別れたのが最後ですから」「この戦争によって子どもたちが、弱い者が多く犠牲になるんだなと。こういうことを二度としてはいけないなと強く思いますね」などと話していました。

一方、対馬丸記念館では22日、新たに3枚の遺影が掲げられました。宮城世志子さんは、犠牲となった親族6人全員の写真を掲げました。

宮城世志子さんは「亡き母もほっとしているだろうし、いとこにあたる方々も何人かおりますので、これを機会にお会いしに来てほしい」と話していました。対馬丸記念館の遺影はこれで375人となりました。