きょうは泡盛業界の新たな挑戦について。出荷量が11年連続で減少している泡盛。そんな中、県内の泡盛メーカー3社が新しい戦略に乗り出しました。狙うのは欧米の市場。その、プロジェクトの現場を取材しました。

Q+リポート 狙うは欧米市場 泡盛業界の挑戦

今月5日、那覇市の瑞泉酒造を訪れたのは、スーツ姿の5人の外国人。

瑞泉酒造は明治20年に創業し、今年で130年となる歴史ある酒造所。佐久本社長がその歴史や製造工程について説明します。

瑞泉酒造・佐久本社長「これは1935年頃の写真ですが、この周辺は全部煙突が立っていて、造り酒屋だったんですよ」

実は彼らはニューヨーク、パリ、そしてアイスランドで活躍するマーケティングやプロモーションのプロフェッショナル集団。今回、沖縄の泡盛を欧米に売り出すため、初めて招へいされたのです。

ブランディングチーム「とても素晴らしい」「すごく滑らかですね」

彼らはこれまで、読書用のタブレット端末・アマゾン社のKindleなど、世界的な自動車メーカーや消費財メーカーの商品の欧米でのプロモーション実績をもっています。

アルコールの分野では、イギリス・ロンドンで蒸留されるジンのビーフィーター。スウェーデン産のプレミアムウォッカ、ピュリティ・ウォッカ。メキシコ産の高級テキーラとして有名なドン・フリオなど、世界各地のプレミアムなアルコールブランドのデザインやプロモーションを手がけ、成功させてきました。

今回はそのノウハウを生かし、泡盛の全く新しいブランディングを行い、欧米の消費者の心を掴もうというのです。

ブランディングチーム「泡盛はとても美味しいです。何年も寝かせると、滑らかにまろやかになるのが興味深いです」

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このプロジェクトは泡盛の海外展開を目指し、国や県が一体となり、数年前から計画してきたもので、今回、忠孝酒造、瑞泉酒造、久米島の久米仙の泡盛メーカー3社が参加しています。

一行は、およそ1週間の滞在中に3カ所の酒造所を回り、製造工程を視察したほか、それぞれの酒造所で、泡盛の魅力や特徴について代表者にインタビュー取材を行いました。

ブランディングチーム「泡盛とは何ですか?」

瑞泉酒造・佐久本社長「沖縄のお酒。日本最古の蒸留酒」

まだ欧米で知られていない泡盛をどうPRしていくのか、こうしたインタビューの一つ一つが、大きなヒントになります。

ブランディングチーム「すごく面白いです。特に歴史や昔ながらの製法」

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一行は、久米島にも渡り、久米島の久米仙の工場も視察しました。泡盛の味だけでなく、製造工程や背景にある泡盛の文化は、プロモーションをしていく上で大切な要素になります。

ブランディングチーム「シンプルさがとてもいいと思います。味や香りをつけるために余計なものを加えていないのがいいですね。とてもピュアです」「泡盛がどのように沖縄の生活に溶け込んでいるか、そしてそれをどうやって海外のマーケットに応用させていけるのかを理解したいです。成功させたいですね。やれると思います」

そして一行が最後に訪れたのは、豊見城市の忠孝酒造。

これまで3カ所の酒造所で、様々な泡盛をテイスティングしてきたメンバーたち。

ブランディングチーム「カロリーゼロ!?それはとても人気が出ます」「アメリカではほとんどの女性はウォッカを飲みます。その理由で」「泡盛の方が味が良いので、多くのウォッカにとって、泡盛は強敵になるでしょう」

忠孝酒造・大城社長「大きな市場を取りに行きましょう」

視察を終えたメンバーと参加した泡盛メーカーは、これからの方針などについて記者会見を行いました。

ブルーシップ沖縄・慶松社長「お酒のイメージは、カッコいいですとか、クール、美味しい、楽しい。泡盛の中のイノベーションをどういうふうに起こしていくか」

忠孝酒造・大城社長「欧米は泡盛について真っ白(未開拓)です。マイナスイメージ一切ないです。ある面で言えばゼロからのスタートであると。であるならば、5名の皆さんのブランディングチームで泡盛のイメージを作って行こうと。泡盛というものをどういう風に見せれば飲んでくれるのか、ブランディングができるのか、ですからある意味では非常に面白いプロジェクト」

プロジェクトでは、今年の夏までに欧米向けの新しい泡盛のコンセプトをまとめ、まずはアイスランドでテストマーケティングを行っていく方針です。

泡盛の新しい挑戦が始まっています。

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