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ステーションQでは、毎週水曜日に元気なおじいちゃんおばあちゃんを紹介する命薬を放送していますが、毎回その笑顔に私達も癒されています。そんな中、宮古にもおじいちゃんおばあちゃんを紹介する雑誌があると聞き、早速取材に向かいました。その雑誌はたった2人で作られています。秋山記者がその2人に密着。2人が虜になった、おじいちゃんおばあちゃんの魅力に迫りました。

先月、取材した102歳のおばあちゃんに出来立ての本を届けにきました。1ヵ月ぶりの再会です。

カニおばあ「これおばあ?あぱらぎむぬい(かわいい子だねぇ)。ますます元気になります。200歳も!300歳も!」

「ばかすき」編集長・山戸一矢さん「パッとみて開いたときに『あーすごい嬉しいよ』と言って、本を抱きしめながら、ありがとうね元気になったと言われると涙がでそうになるんです」

カニおばあ「命があれば〜 何事も〜」

そして、なんとオトーリが始まりました(AM10時)。

宮古島には現在65歳以上の高齢者が12,000人余り。人口の20%以上を占めます。島の基幹農業であるキビ栽培に携わるのは多くが65歳以上の方。街を歩けば元気なおじいちゃんおばあちゃんの笑顔に出会う。まさに島の宝です。

その島の宝をみんなに見てほしい。宮古の新聞記者をしていた山戸さんは、町の広報誌を作っていた井川さんと一緒に去年5月、宮古島のおじいちゃんおばあちゃんの雑誌「ばかすき」を創刊しました。

「ばかすき」とは、宮古の方言で「面白い」という意味。表紙を開くと、まんべんの笑顔の写真に加え、思わず笑ってしまうページばかり。中でも、大人気のコーナーがこちら。今話題の占い師より説得力がある「タケおばーのおなやみ相談室」!!

「ばかすき」副編集長・井川尚子さん「今付き合ってる彼氏と結婚することになってるって。だけどこの彼氏があんまり酒を飲みすぎるってよ」

タケおばあ「『酒は敵女の敵』飲んだら家庭を省みない。よく考えて結婚したほうがいいと思う」

この日タケおばあは中学生から中高年まで、幅広い内容の相談に2時間かけて丁寧に答えていました。

次の日、山戸さんたちはフェリーに乗って伊良部島へ取材に向かいました。

井川さん「活動の内容とかを取材させてもらうため。来月用に今日は伊良部に」

井川さん「おばあちゃんはいくつ?すごーい、若く見えるよ」

一緒に歌って、踊って、笑って。これが山戸さんたちの取材活動です。体いっぱいにコミュニケーションをとった2人。別れ際にはこんな姿も珍しくありません。

山戸さん「あんなに喜んでもらったら、こっちが生きてて良かったなという気持ちになるのでありがたい」

実は山戸さん小さい時はおばあちゃん子。しかし、突然訃報を聞いたとき、長く離れていたことを後悔したといいます。

山戸さん「小さいときからずっと同居だったんで、おばあちゃんがいつも家にいて、いつも遊んでくれて」

今はそのおばあちゃんへの恩返しの気持ちも込めて、毎日取材を重ねているといいます。

伊良部で次に出会ったのは、4人合わせて365歳の井戸端会議。

おばあたち「メガとかカマドとか変な名前がたくさんあるさーね」「明治生まれだから」「きみは〜100歳〜」

山戸さんたちの地道な活動を裏で支援してくれている人たちもいます。

本屋さん「おじいちゃん、おばあちゃんが出てくる雑誌は今までなかったので、広めねばと思った」

印刷屋さん「おじいさん、おばあさんたちが楽しみになるよう、いいものにしていきたい」

今はまだ1000部の小さい雑誌。しかし、そこに秘めたパワーは日本一かもしれません。

山戸さん「まずページ開いて、元気な若い人も中高年の方々でも元気になってもらいたい」

素敵ですね。笑っていることが幸せだということ教えてくれるような雑誌です。「ばかすき」は現在、インターネットや郵送で購入できます。宮古島のお土産にもなりそうですね。以上Qリポートでした。