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熱戦を展開する夏の高校野球沖縄大会はきのうでベスト16が出揃いました。そのうちの2校は、早くもベスト8へ名乗りを挙げています。

県内最多の部員数を誇る中部商業。100人を越える野球部員が応援スタンドに陣取り、迫力ある声援を仲間に送りました。

その声に後押しされた中部商業の初回の攻撃。先頭バッターで、今大会注目のスラッガー伊佐啓太がセカンドの右を抜くライト前ヒットで塁に出ます。これを足がかりに、続く2番の渡嘉敷がセンターへ豪快なタイムリー。1番、2番、二人のバッターであっさり先制点をもぎ取ります。

追撃の手を緩めない打線は、続くクリーンナップの3人もヒットを連ね、合計5打席連続のヒット。宮古工業の先発下地を苦しめます。また、塁に出ても、浮き足立つ宮古工業の守備陣に対し、ダブルスチールなど、足も使って翻弄。この回一挙に4点を奪い初回の攻撃で試合の流れを決定付けます。

宮古勢で唯一残った宮古工業も4回、2アウトながらランナーを2塁に置いて6番友利がセンター前へのタイムリー。1点を返し、一矢報います。

しかし、中部商業リードで迎えた8回の裏。この回先頭バッター2番、センター渡嘉敷貴彦の大会14号のソロホームランで、8回サヨナラコールド!

第1シードの実力を発揮した中部商業が一足早くベスト8へ名乗りを挙げました!

続く第3試合には、第3シードの興南が登場。大会注目投手の與那嶺でしたが、立ち上がりピリッとしません。

しかし、今大会「守りの興南」は、抜ければ流れが変わる、サードへのあたりを1年生の島井が横っ飛びの、ファインプレー!

島井寛仁三塁手「捕れなくても気持ちだけで“捕ってやろう”と思って思い切り捕りに行きました」

この他にも随所で好プレーを見せ、バックが守り立てます。

また、島井はバットでもエースを援護。4回にはレフトオーバーの2ベース。5回には詰まった当たりながらも打球の勢いが死んだ内野安打で塁に出て、3打数2安打と大活躍。

與那嶺もこの仲間のプレーに支えられ、5回までに許したヒットは4本。6回から変わった高江州もヒット2本しか許さず、興南が8対1。7回コールド勝ち、ベスト16進出です。

島井寛仁三塁手「ベンチでもピッチャーを野手が盛り上げて行こうと皆で思っていたので、それができてよかったです」

北谷公園野球場での第2試合。那覇国際に3点リードを許した辺土名は3回、逆転のチャンスを迎えます。那覇国際のエース古波蔵が乱れ、ノーアウトから4者連続の四死球。辺土名は労せず、押し出しで1点を返すと、変わった那覇国際のピッチャー儀間に辺土名打線が襲いかかります。

ノーアウト満塁で辺土名の4番・宜野座はレフトへのタイムリー!さらに、レフトがボールを後ろにそらす間にランナー3人が返り、辺土名が4対3と逆転。この後5点目も入れた辺土名は、完全に試合の主導権を握ります。

最後まで集中力が切れなかった辺土名がベスト16に名乗りを挙げました。

山城主将「(次の対戦相手)前原は、春(ベスト)8に入って、強いチームなのでチャレンジャーの気持ちで大事に戦いたいです」

北谷の第3試合に登場したのは、元宜野座の奥濱監督率いる名護対那覇。

名護が2点リードで迎えた4回、那覇の2年生ピッチャー長嶺が大きく崩れます。デッドボールやフォアボールでノーアウト満塁。ここで、長嶺に変わり、エースの赤嶺をマウンドに送り込んだ那覇でしたが、その赤嶺も制球が定まらず、押し出し。名護は相手が自滅する形で追加点を挙げ4対1。

このチャンスに名護は、1番でキャプテン渡慶次のヒットなどでさらに4点を加え、8対1と大量リードします。

その後、那覇に2点を許した名護でしたが、7回からマウンドに上がったエース比嘉は、打たせてとるピッチングで、ヒット1本しか許さない好投でマウンドを守り、チームも9対3で3回戦に駒を進めました。