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二度と同じ過ちを繰り返さないため、闇に葬られていた差別の実態を明らかにする作業が進んでいます。ハンセン病に対する偏見や差別の被害に苦しんできた人々から聞き取り調査をし、その実態を歴史的に検証しようというハンセン病の証言集が完成しました。

これは全国で初めて自治会や学識者により編集された証言集です。この証言集は2002年から沖縄愛楽園と宮古南静園の両自治会が編集委員会を立ち上げ、ハンセン病についての議事録や法令、入所者同士の通信文などを850ページに渡ってまとめたものです。

南静園自治会長「埋もれさせてはいけない。風化させてはいけない。その思いが積もって800ページもの膨大なものになった」

これより先に行なわれた贈呈式で稲嶺知事は「改めて長年のご苦労に心からお詫びいたします。この証言集を多くの人の心にとどめ、二度と同じことは繰り返さないことを県として啓発していきたい」と話しました。

この証言集をつくる過程で、新たに戦争で亡くなった方々のお名前が確認され、今月平和の礎に230人の名前が刻銘されます。まだ多くの事実が闇に眠っています。

また、来年3月には愛楽園と南西園それぞれの証言集も刊行されます。