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子どもがより良く生きる社会とは

次代を担う子どもたちがより良く生きる社会とはどいう姿なのでしょうか。3月7日、子どもたちの支援を続ける県青少年育成県民運動が結成50周年の講演を開催しました。「子どもの状況の厳しさというのが伝わりづらくなってきたなと思います。」

虐待や性暴力によって家庭や学校で傷ついた少女の実態を描いた著書「裸足で逃げる」で知られる琉球大学教育学部の上間陽子教授。講演では、性暴力を受けた女性や風俗で働く女性たちの事例を紹介しながら「家族は、こうあるべきだとか、親が子どもをみるべき」といった社会が決めたルールの押し付けはそこから外れた人にとって逆に、生きにくい社会を作り出していると、警鐘を鳴らしました。

上間陽子教授は「できないおうちの子どもほど、自分がここにいるっていうことに対して、違和感を感じたり、自分の家は、とてもおかしいんだなってなっていくんです。(子どもの支援が)大事だったら、親を待たないでやればいいんです。そして、子どもが萎縮していないかどうか伸び伸びしているかどうかっていうのを私たちは、見ないといけないです。」「暴力を受けた子どもは、むなしさとか寂しさを、信頼できる人にしか語りません。だから最前線に出会う大人は、これをきゃっちしないといけないと思います。」と話しました。

会場には「県青少年育成県民運動」に関わり、子どもたちを支援する民生委員など約300人が集まり、上間教授の話に熱心に耳を傾けていました。